10月1日、Ripple Labsは世界的大手銀行Banco Santanderによって開発されたクロスボーダー決済アプリOnePay FXにRippleNetを統合することを発表しました。Ripple LabsとSantanderの提携は今年3月の時点で既に発表されていましたが、その当時は両社による具体的な共同事業例は明らかにされていませんでした。それ以降、Ripple側はSantanderがRippleNetを始めとした同社製品をブロックチェーン上で運用する実験を行なっていると公には報道してきており、「両社が共同でブロックチェーンソリューションを操縦することでSantanderはこれまでにない透過性、確実性、そして取引速度を経験している」と述べていました。
そして10月1日から開催されているRipple社最大のイベントSwell2018にてSantander開発主任のEd Metzger氏はRipple社との提携の目的はRipple社製品であるxCurrentを利用して顧客の生活の質を向上させることにあると発表し、以下のようなスピーチを行いました。
企業同士が提携し、顧客に向けて素晴らしいサービスを提供する、そんなオープンな世界に金融業界は移行しつつあると我々は考えています。そして、OnePay FXとともに我々がやろうとしているのはまさにそういうことなのです。
このスピーチの最中、Metzger氏はOnePay FXにRippleNetを統合する主な目的はBanco Santanderの利用者が国境を超えて自身の預金を送受信できるようなクロスボーダー取引を促進することにあると説明していました。
とある我々の顧客はイタリアでバカンスをしている最中に、間違った場所に駐車をしてしまいました。彼は罰金を支払わなければなりませんでしたが、あいにくカードを持っていませんでした。しかし、アプリを使って簡単に支払いを済ますことができ、車が牽引されずに済みました。このようにして最悪の自体をたった4.5クリックのボタン操作によって回避したのです。
今後数ヶ月でSantanderはヨーロッパ、南米、アジアの各国にOnePay FXのサービスを拡大していきく予定です。(現在はイギリス、スペイン、ブラジル、ポーランドの四カ国でサービスの利用が可能です。)
そして特筆すべきは、今回の二社の提携はSBI HoldingsとRippleとの提携と本質的に非常に似ているところです。ブロックチェーンソリューションを利用することで、通常ならば数日かかるような取引をも一瞬で行えるようにしてしまっているのです。「ユーザーはいつでも自由に国際送金ができるようになります。これは非常に強力なことです。」とMertzger氏は述べており、ヨーロッパ最大の銀行はRippleを利用して引き続き国際取引のシステム整備を行っていくでしょう。
以前からRippleネットワークの有用性にはしきりに注目されていましたが、SBIやSantanderといった世界的大手が利用することが明らかになった今回のニュースを皮切りに、今後さらにその規模は大きくなっていくでしょう。
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著者: CoinPartner 編集部 CoinPartner