BlackRockは膨大な運用資産で暗号資産(仮想通貨)市場への参入を検討か

ニューヨークの拠点を置く金融大手であるBlackRockは世界中の国際投資の根幹を担っています。同社は世界最大の資産運用会社約6兆3000億ドルもの顧客資産を管理しています。これは米国と中国をのぞいた全世界の国のGDPを上回る金額であり、Blockrockの投資決定が世界市場を席巻するほどの大きな波紋を作り出すことは明らかでしょう。

その一方でBlackrock社の高性能のプロダクトは投資家の意思決定にあまり関与しておらず、利益の創出にはほとんど繋がりません。対照的にBlockrockの機関投資家や株式保有証券はそのほとんどが積極的に運用されており、その規模はETF(上場投資信託)ポートフォリオよりもかなり大きくなっています。そしてプロダクトだけでなく、同社の135にも上る投資チームが決定する投資先の選択は、他の無数の投資家に大きな影響を与えています。そのため、暗号資産(仮想通貨)市場に参入した時の経済効果は非常に高いものとなるでしょう。

BlackRock社は昨年か暗号資産(仮想通貨)に注目

今年の2月に、Blackrockグローバル投資戦略の担当者であるRichard Turnill氏は「全てを失う覚悟があるならばビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)への投資をしても良いだろう」と発言していますが、同社は分散型台帳技術を支える基盤であるブロックチェーンに大きな可能性を見出しているようです。これに関連してTurnill氏は以下のような発言をしています。

市場が成熟していくと同時に近い将来、暗号資産(仮想通貨)は広く使われるようになる可能性があると私たちは考えています。しかし、(ボラタリティーの高さから)投資した全財産がなくなっても良いと覚悟がある人のみ投資をするべきだろうというのが今の所の見解です。

しかし、さらに時を遡った昨年10月、ビジネスインサイダーと話をした際にTurnill氏は暗号資産(仮想通貨)が数ヶ月に渡って「驚異的な価格上昇」を起こしているとして以下のように結論づけました。

暗号資産(仮想通貨)は今現在バブル期に見られる多くの特徴を見せています。

BlackRock CEOであるLarry Fink氏も同様の見解を示しており、ビットコインはマネーロンダリングの起爆剤になると述べています。

ビットコインがあることは世界中でマネーロンダリングの需要があることを明確に表している​

このようなCEOの発言は、暗号資産(仮想通貨)に対する懐疑的な姿勢を表していますが、第三者がメディアに流した情報であるため真偽がはっきりしていないことに注意しなければなりません。今現在はBlackRockは新製品の制作、規制の策定など時代の変化に伴って暗号資産(仮想通貨)利用を検討している可能性があります。

コインパートナーの見解

世界最大の資産運用会社が暗号資産(仮想通貨)市場への参加を検討しているというニュースですが、もしも実現した暁には高い経済効果が期待できます。特に最近暗号資産(仮想通貨)ETF実施に向けた動きがあるので、そこにBlackRockが豊富な資金を登用することで市場規模はさらに大きくなっていくでしょう。

CEOのFink氏がネガティブな側面に関する発言をしているのは気になりますが、それが半年以上の古いものであること、さらにはTurnill氏が肯定的な発言をしていることからも今後積極的な動きを見せる可能性は少なくないのではないでしょうか。とはいうものの未だに確固たる情報リソースは少ないので、今は信ぴょう性を高めるべく情報収集を行なっていくのが賢明だと思います。