「STORJってどんな暗号資産(仮想通貨)なの?」

このような疑問を持たれている方に、自信をもってお答えします。

単刀直入に言いましょう。

STORJは分散型クラウドストレージサービスの一つであり、そこで用いられる暗号資産(仮想通貨)のことです!

紛らわしいですが、STORJは暗号資産(仮想通貨)の名前でもあり、プラットフォームの名前でもあります。今回、暗号資産(仮想通貨)をSTORJ、プラットフォームをStorjと使い分けたいと思います。

また紛らわしい点がもう一点あり、それは「ストレージ」と「ストージ」この二つの呼び名があることです。今記事ではコンピュータストレージと分けて考えたいので、ストージという読み方で統一します。あらかじめご了承ください。

さて、今記事ではこのStorj(STORJ)を解説していきます。現在のクラウドストレージとどのように異なるのか、Storjの仕組みはどうなっているのか、Storjを実際にどう利用するのかを解説します!

 

​Storj(ストージ)とは?

​Storjはブロックチェーンを利用した分散型クラウドストレージネットワークです。

「クラウドストレージとは?」「分散型ってどういうこと?」疑問に思われる方もいると思います。一つ一つ順序立てて説明していきます。

​クラウドストレージとは?

​クラウドストレージとは、「クラウドを通して提供されるオンラインストレージ」のことです。一般的には、会社などでファイルを共有して作業を効率化するために用いられます。クラウドストレージサービスの中で代表的なものは、Dropbox、Onedrive、Google Driveなどです。

各企業はファイルを管理するためのサーバーを保有しています。したがって共有するファイルの中身を、企業が見たり変えたりする可能性は少なからず存在します。サーバーを一つにして管理するこの方式ではどうしてもこのような中央集権的な構造になってしまいます。

​分散型クラウドストレージとは?

​「分散」という名で表すとおり、Storjなどのネットワークではストレージは分散されています。つまり、一つの企業によって管理されていないということです。利用者は自分がもつストレージを提供し、そのストレージにデータが保存されます。ストレージは分散されているので、どこかのストレージがダウンしても他のストレージが補完します。中央集権的なサービスと比べサーバーがダウンする心配をする必要はありません。

またブロックチェーン上にデータを書き込むのでデータは改竄され得ません。データの中身を見られることなくまた改竄される心配もないです。BinanceでSTORJを購入する

​StorjとDropboxとの比較

​storjと既存のクラウドストレージサービスはどのように異なるのか、具体的に見ていきましょう!今回はDropboxを比較対象とします。

​ストレージ提供者は誰?

​Dropboxでは、ストレージ提供者はDropbox社です。Dropbox社がデータを保存しておくサーバーを管理しています。

一方でStorjでは、特定のストレージ提供者は存在せず、利用者自身が供給者でありかつ需要者となっています。Storjはその取引の場所を提供しているイメージです。

​細かく買うならStorj、大きく買うならDropbox

​Dropboxの価格を見てみましょう。Dropboxでは2GBまでは無料で利用することができます。それより多くのストレージを購入する際に一体どれくらいのお金がかかるのでしょうか?以下の写真はDropbox Plusというプランの料金表です。1TBを1200円で利用することができます。

一方で、storjの価格プランは以下の通りです。

​​Dropboxと比べて、より細かくストレージを購入することができます。Storjで1TB(テラバイト)=1000GBを購入すると、15$つまり1500円ほどになります。Dropboxでは1TBの料金は1200円なので、大きなストレージを購入する際はStorjはDropboxより割高です。また、Storjではファイルをクラウド上からダウンロードするのにもお金が発生します。

安全性で選ぶならStorj

​Dropboxであ、Dropbox社が保有するサーバーでユーザーのファイルは管理されています。したがって、Dropboxのサーバーが攻撃を受けた場合私たちのファイルが流出または消失する可能性があります。これは特定のサーバーがファイルを管理することにより起こる問題です。

一方で、Storjではどうでしょう?Storjではファイルの受け渡しはP2Pに行われます。つまり、特定のサーバーがファイルを管理することがないのです。もし、あるサーバーが攻撃を受けたとしましょう。そのサーバーにあるファイルは盗まれてしまうかもしれません。しかし、後でStorjの仕組みで説明するのですが、そのデータはファイルのシャード、つまり断片です。その断片を取得したとしても元のファイルの情報までも盗まれることはありません。また一部の断片が消失してしまっても問題ありません。その他の断片からその断片を復元することができます。

​ネットワークスピードで選ぶならDropbox

​中央集権型のネットワークと分散型のネットワークの違いと言うこともできるのですが、現在は圧倒的に中央集権型のネットワークの方が取引スピードは速いです。

したがって、現在はDropboxの方がStorjよりも素早く取引がなされているということができるます。

​Storj(ストージ)の仕組み

Storjがどのような仕組みで動作するのか、ホワイトペーパーを参照しながら解説します。技術的な側面に興味のある方はこのまま読み進めてください。実際にどう使うのかに興味のある方は、次節「Storjの使い方」の方をお読みください。

ファイルの送信

ファイルを送信する際、第三者に中身を見られないように暗号化する必要があります。その過程を図で示します。Storjのホワイトペーパーからの引用です。

​ファイルの暗号化

​まず、ファイルを暗号化します。当然、その暗号を解く鍵は当人しか持っていません。よって、ストレージ提供者にも、ファーマー(ビットコインにおけるマイナー)にもファイルの中身を見られることはありません。

​ファイルのシャーディング

​シャーディングとは、ファイルを細かく分けることを言います。ファイル全体をそのままネットワークに流してしまうと、いざ暗号が解かれてしまったときに、ファイルの中身が全て見られてしまいます。

シャーディングの利点はまだあり、それはデータの大きいファイルを扱うことができるということです。ファイルが大きいと、ファイルの受け入れ先に大きな負担が強いられます。細かく分けることによって、その負担を分散することができるのです。

ファイル保持者は自分のシャードがどのストレージに入っているのかを(当人が意識的に知っているわけではないですが)知っています。よてファイルを見たい時にすぐにそのファイルを取り出すことができます。

またシャードの数が増えると、指数関数的にそのファイルの位置を特定するのが難しくなります。その位置情報を事前に知っているのでもない限り。すなわち、ネットワークの大きさに比例してセキュリティがより高くなっていきます。

具体的なシャードのサイズはコントラクトの中で自由に設定することはできますが、2の冪(べき)であることが推奨されます。例えば、8byte、32byteなどが考えられます。

​ハッシュ化

最後にハッシュ化です。ハッシュ化とは、あるデータをハッシュ関数に通すことによって、データの大きさを小さくするという操作の事です。ハッシュ関数の特徴から、出力値から入力値を求めることは実質不可能です。したがってネットワークに流しても問題ありません。

​ファイルの確認

​シャードはマークル木を構成することによって、データを一つのハッシュ値にまとめます。その図を以下に示します。Storjのホワイトペーパーからの引用です。

​上図で言う、PRE-LEAVESを作るところまでは、実際のファイル保有者が行います。そこからはパブリックに回され、マークル木が構成されます。マークル木について詳しく知りたい方は以下のリンクをクリックしてください。

「マークル木が分からない・・・。」ブロックチェーンを勉強し始めた方にとって、マークル木はつまづきポイントの一つだと思います。その原因は、おそらくその抽象性にあるでしょう。そこで今回は例えを用いてマークル木を理解しましょう。マークル木は何なのか、何ができるのか、どう良いのか具体的に示し、実際にブロックチェーン、ビットコインにどのように応用されているのかも解説します!この記事を読んで、ブロックチェーンに対する理解をもう一段階深いものにしましょう!目次マークル木(マークルツリー)とは?マークル木の用途​マークル木の発明マークル木とブロックチェーンマークル木とビットコインまとめマークル木(マークルツリー)とは?​​​例えと概観​マークル木は、端的に言うとデータを要約・検証するための技術です。と言っても、曖昧でよく分からないと思います。そこで、データをカラーボールに例えて説明しましょう。今、皆さんの目の前にたくさんのカラーボールが転がっています。その色は赤や青、緑、黄色と色々あり、一つ一つに①、②、③・・・と番号が割り振られています。さて、ここで一つ質問です。皆さんが、全てのカラーボールが元の状態のまま保全されていること、つまり壊れているところもなく色もそのままであることを確認しなければならないとしましょう。さてどのように確認するでしょうか?答えは単純です。もともと①のボールは何色でどのくらいの大きさなのかを写真に撮って保存しておきます。すべてのボールの写真を撮り、その写真と実際のボールを比較します。すべてが一致していることを確認すれば万事解決です。しかし、この方法には一つ問題があります。ボールの数が多くなった時に非常に手間がかかるというものです。10個くらいなら全然問題なくできます。100個でも根性で何とかなるでしょう。しかし、カラーボールが1億個あったとしたら、確認の作業だけで一生が終わってしまいます。そこで、ある賢い人が一つの機械を発明しました。その機械の名前は機械X。その機械の中に何個でもいいのでカラーボールを入れると一つのカラーボールが出てきます。カラーボールはランダムに出てくるわけではなく、ある法則を満たします。​同じカラーボールを入れれば、常に同じカラーボールが出てくる。出てきたカラーボールから、最初に入れたカラーボールを推測することはできない。入れたカラーボー

 さて、問題はファイルの確認です。本当にファイルに問題がないのかをファイル保有者がストレージ提供者に確認をします。これをチャレンジ(Challenge)と言います。チャレンジ・レスポンス形式がStorjの仕組みの中で重要です。

ファイル保有者をAさん、ストレージ提供者をBさんとしAさんはBさんにソルト(Salt)S0を送ります(図の左下にあります)。ソルトはPRE-LEAVESを構成するために必要となり、シャードとソルトを組み合わせてハッシュ関数を通すことによって、PRE-LEAVEを得ます。

Bさんは、ソルトを使って、ファイルが保全されていることを証明しなくてはいけません。Aさんから送られたソルトと、自身の持っているシャードを組み合わせて、Digest0′を作ります。そして、Digest0′とDigest1とDigest5をAさんに送ります。これで証明終了です。

これで証明ができることは、マークル木の細かいところを説明しなくてはいけません。詳しく知りたい方は「Markle Proof」をキーワードに検索してください。

​ファイルの取得

​ファイルを所有している人は、自分のファイルを構成するシャードの位置情報を持っています。そのシャードをもつストレージ提供者にファイルを要求し、集めたシャードで全体を復元します。その後は、自分の持っている鍵で暗号を解きます。

​Storj(ストージ)の使い方

​ストレージを売る

​ストレージを売るためには、Storj Shareをダウンロードする必要があります。Storjの公式ホームページからダウンロードすることができます。

次に、Storj Shareを開きます。以下そのページです

​まずERC20トークンに対応するウォレットを作る必要があります。MyEtherWalletがおすすめです。

​ここでは、送られたシャードを保存する領域を選択します。容量さえあればなんでもいいです。

​自分が実際にどれくらいの容量を貸し出すのかを決めます。初めのうちは、少ないストレージのほうがいいと思います。

​NATやFirewallによって通信が妨げられないかを確認する画面です。そしてチェックが完了したら、全ての作業はおわりです。

Storj Shareを使って、自身のハードドライブをレンタルしてみましょう。BinanceでSTORJを購入する

​​Storj(ストージ)でマイニング?

​始めに言うと、マイニングというのは間違いです。マイニングというのはブロックチェーンにおいて取引を承認する行為そのものを指します。マイニングについて詳しく知りたい方は、以下のリンクをクリックしてください。

暗号資産(仮想通貨)にある程度興味のある方なら、マイニングという言葉を一度は聞いたことがあると思います。けど、その仕組みがどうなってるのかってちゃんと理解していますか?仕組みを知りたい方、実際にマイニングで稼いでみたい方は必見です!

 

それでも、ストレージを貸し出すことによってSTORJトークンを稼ぐことはできます。この行為をドライブファーミング(Drive Farming)と言います。ストレージを貸し出すだけで、特に何もすることなく、トークンを稼ぐことができるのです。Farmingと言われる所以でしょう。

​STORJのJPY交換レート

​STORJとJPYの交換レートは下図のようになります。

​2018年8月11日現在、1STORJ=43円です。比較的値段は安定しています。

ちなみに、BTCとの交換レートは1BTC=15880STORJです。

​STORJの購入方法・買い方

日本でSTORJを扱う取引所は残念ながらありません。まず初めにBTCもしくはETHを購入し、その後STORJと取引所で交換しましょう。以下、おすすめの取引所です。

​おすすめの取引所

​Binance

BinanceでSTORJを購入する

​世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所です。何と言っても良いところは、登録に必要なのがメールアドレスだけだということです。簡単に暗号資産(仮想通貨)取引を始めたい方にお勧めしたい取引所です。しかし、運営母体ははっきりしていないのでその部分は注意が必要です。

暗号資産(仮想通貨)を初めて数ヶ月がたち、そろそろバイナンスを利用してみたい。でもバイナンスは海外の取引所だからよくわからないし使うのが難しそうで登録に踏み切れない。そんな悩みを抱えてはいませんか?実にもったいない!バイナンスは多くの暗号資産(仮想通貨)を最も安く購入できる取引所であり、バイナンスを利用していない人は知らぬ間に損をしてしまっているかもしれません!海外取引所はホームページが英語で書かれているため敬遠されがちですが、実はバイナンスなら数分もあればすぐに取引を開始することができます。この記事ではバイナンスを利用するメリットだけでなく、あまり描かれることのないデメリットや、具体的な使い方を解説しています。海外取引所を利用するめんどくささからいつも国内取引所で割高に取引している方には、この記事を読んでぜひ暗号資産(仮想通貨)取引の幅を広げていただきたいです。バイナンス公式サイトへ目次バイナンス(Binance)とは? バイナンス(Binance)のメリットバイナンス(Binance)のデメリット バイナンス(Binance)の評判・口コミ バイナンス(Binance)の登録・口座開設方法【体験】バイナンス(Binance)を使ってみよう バイナンス(Binance)のFAQ バイナンス(Binance)のメリット・デメリット・評判まとめバイナンス(Binance)とは? 

 

OKEx

​Binance、Huobiと並ぶ中国最大級の取引所です。2018年8月12日現在、暗号資産(仮想通貨)取引所ランキング(手数料あり)では1位を記録しています!今、最も勢いのある取引所の一つといってもいいでしょう!

​Huobi

2018年8月現在最も多くSTORJが取引されている取引所です。Binance、OKExと並ぶ中国三大暗号資産(仮想通貨)取引所の一つで、2017年12月SBIホールディングスと提携したことで話題になりました(2018年3月に業務提携を終了しています)。

 

​まとめ

クラウドストレージ×ブロックチェーン=分散型クラウドストレージであり、Storjは数ある分散型クラウドストレージネットワークの一つです。他にはSiacoinやMaidsafeなどありますが、Storjの開発にはイーサリアムの設立者であるヴィタリック氏が関わっているので、とても注目が集まっています!今後がとても気になるアルトコインです!以下、まとめです。

Storjまとめ

  • Storjは分散型クラウドストレージネットワークの一つ
  • ストレージを貸し出すことでSTORJを稼ぐことができる
  • STORJを買うなら、取引所はBinance!