SBIホールディングスとリップル社の関係性 

SBIホールディングスといえば証券、銀行、保険、住宅ローンなどインターネットを通じてサービスを提供する総合企業グループですが、実は仮想通貨にも一枚噛んでいます。というのも、次に紹介するように大手アルトコインの株大量保有、コンソーシアム実現化、果ては独自の仮想通貨コイン発行まで、、、一枚噛んでいるどころじゃない!!


なぜここまで SBIホールディングスは仮想通貨事業に足を踏み入れ続けるのか。理由は様々考えられますが、まず欠かせないのが代表取締役である北尾さんの存在でしょう。


SBI代表取締役・北尾さんとはどんな人物?

  SBIホールディングス代表取締役である北尾吉孝(きたおよしたか)さん。

ツイッターはこんな感じです。

実業家であり、経歴も立派です。

1974年 慶應義塾大学経済学部卒、野村證券株式会社入社 総合企画室
1978年 ケンブリッジ大学経済学部卒(クライスツ・カレッジ)、野村證券株式会社海外投資顧問室
1982年 同ニューヨーク拠点(NSI)
1987年 同第二事業法人部次長
1989年 ワッサースタイン・ペレラ社常務取締役(ロンドン)
1991年 野村企業情報株式会社取締役(兼務)
1992年 野村證券株式会社 事業法人三部長
1995年 ソフトバンク株式会社常務取締役
1999年 ソフトバンク・インベストメント株式会社(現・SBIホールディングス株式会社)代表取締役社長CEO
2005年 財団法人SBI子ども希望財団 理事
2008年 SBI大学院大学 学長

Source: https://ja.wikipedia.org/wiki/北尾吉孝


そんな彼は現在、仮想通貨に関して強い期待と熱意を持っています。この後でも少し触れるのですが、6月29日の株式総会や2017年9/19~22のフィンテックをテーマにしたイベント「FIN/SUM WEEK」など、様々な場で仮想通貨に対し肯定的な発言をしています。仮想通貨とそれを根底で支える技術に、強い信頼感を持っている証です。日本において彼ほど熱烈に仮想通貨に旗を振る人はまだ少ない気がします。


さて、そんな彼が牽引するSBIホールディングス。どこまで仮想通貨事業に参入しようとしているのか?まずは、この件に関して最もよく言われる、SBIのリップル社の株保有について少しお話ししましょう。


 

SBIのリップル保有

SBIはリップルという仮想通貨を発行している会社の株式を保有しています。「リップルって何?」という方はコインオタクの記事をご覧ください!

リップル(XRP)とは、オンライン送金・決済が可能なネットワーク、及びそこで使われる仮想通貨の名称です。決済の所要時間・手数料が少ないことから、リップルは将来的に銀行間のオンライン決済などに利用されることが予想され、期待を集めています!


その出資比率はなんと11%、1930億円にも上ります。さて、なぜSBIはこれほどリップル社の株を保有しているのでしょうか?主観混じりの推測ですが、主な原因、ないし関係性は次の3つだと考えられます。


1. ジョイントベンチャー"SBI Ripple Asia"を共同で設立

2016年5月にSBIグループが6割、FinTechベンチャーである米リップル社が4割出資してジョイントベンチャー【SBI Ripple Asia】を設立しました。これは日本を含むアジア地域を事業対象としてRippleの分散金融技術を活用した決済基盤を提供することを目標としたもので、仮想通貨の基盤をアジアに作っていこうとするものです。企業規模としてはSBIの方が断然大きいわけですが、ここからもSBIがリップルを高く評価していることが見受けられます。

2. リップルは企業と仲が良い

リップル(XRP)が他の仮想通貨と最も異なる点は、大半の仮想通貨の基軸技術であるブロックチェーンを使用せず、その代わり送金に特化した技術を持っている点です。その反面、非中央集権化が達成できていない技術的仕組みを持ち合わせてしまっていますが、そこは本筋ではないので割愛。その送金技術は群を抜き、ビットコインの1/900の決済時間とも言われています。そしてその高い送金技術で、さまざまな通貨のハブ的存在になろう!というのが現在のXRPの青写真です。そのような壮大かつ現実味を帯びつつある計画を持っているため、仮想通貨としてのリップルは変動の激しい仮想通貨の中にあって比較的安定した通貨と言われていおり、まだ越えなければならない問題は信頼性の面をはじめいくつかありますが、それでも12月1日現在時価総額で第4位につけています。


さて、話は少しそれましたが、そのような野望を抱えているためか、リップル社は様々な企業と提携しています。リップル公式ページによると、提携銀行の数は100社を越えています。その中にはみずほ銀行や三菱東京UFJ銀行など、日本のメガバンクもちらほら。その中でフィンテックに特化したSBIが特にリップルに目をかけるのも頷けます。

リップルの将来性について知りたくなった方はコインオタクの記事をごらんください!

ビットコインの対抗として開発されたリップル。いまやバックには多くの大企業、大銀行がついていて勢いをどんどん増している注目の仮装通貨!その将来性はとても豊かなものだった?!2018年脚光を浴びるこの通貨を徹底解説!!


3. 北尾社長の先進的野心

先にも述べたように、北尾社長の仮想通貨への熱は並大抵ではありません。2017年6月に行われた SBIホールディングス(株)決算説明会でも、リップルの値上がりを確信する旨の発言をしています。日本のフィンテックの先駆けとして、先に述べた理由とあいまってリップル社に強い期待を寄せているのでしょう。


SBIバーチャルカレンシーズーいつから開始?ー

次に、SBIが開設する仮想通貨取引所「SBIバーチャルカレンシーズ」にも少し触れたいと思います。SBIはその圧倒的な資金力を背景に、新たなプラットフームを提供しようとしています。資本金の多さは取引所としての安定性・信頼性に直結する部分なので、この観点からは期待できそうです。ちなみに有名所と比較してみても、

資本金(資本準備金含む)は

  • SBIバーチャルカレンシーズ…9億8,000万円 (SBIホールディングス…816億8,100万円)
  • コインチェック…9,200万円
  • ビットフライヤー…41億238万円

となっており、親会社を見れば圧倒的です。こちらからホームページも確認できます。

リップルの取り扱いがない?!

金融庁が平成29年12月に発行した仮想通貨交換業者登録一覧(こちら)をみると、なんと次のようになっています。


一番右側が取り扱い予定通貨なのですが、リップルがない…???


リップルは見捨てられたのでしょうか?そんなことはないと思います。実は経営近況報告会の資料(7.関連資料を参照)をみると、国内の「SBIバーチャル・カレンシーズ株式会社」以外に世界的な仮想通貨取引所「SBI MAX(仮称)」も開設する予定です。仮に「SBIバーチャル・カレンシーズ株式会社」では取り扱わなくても、MAXの方で取り扱うということでしょう。あるいは単にはじめはBTCだけから試運転的に、ということなのでしょう。

現段階でリップルを見捨てるのであれば、10%以上もリップルを所持しませんし、報告会でリップルは取り上げないですよね。


開始時期は未だ未定

 そんなSBIバーチャルカレンシーズですが、2017年夏始動予定でした。が、予定通りの開始とはいかず、10月31日に公式ホームページで、まだ延期するとのお知らせが公表されました。そんなわけで開始時期はまだはっきりとは定まっておらず、憶測が飛び交っているだけなのが現状です。



SBIによる内外為替一元化コンソーシアムとは?

まず「コンソーシアム(consortium)」とは、「互いに力を合わせて目的に達しようとする組織や人の集団」のことです。

加えて、「内外為替一元化」とは文字通り、内国為替と外国為替を一元化しよう、24時間リアルタイムでの送金インフラ構築 、すなわち平たく言ってしまえばもっと取引をスムーズにしよう!という動きのことです。


2016年10月に地域金融機関やインターネット専業銀行等を含む42行と共に発足し、2017年4月に岩手銀行、滋賀銀行、三菱東京UFJ銀行を、7月に株式会社三井住友銀行、株式会社ゆうちょ銀行が新たに参加することとなりました。2017年12月1日現在、参加金融機関は61行となっています。


具体的な動きはまだのようですが、準備段階としては着実に整ってきている印象を受けますね。


Sコインとは?

 以下は2017年9月28日日本経済新聞電子版の記事です。

SBIホールディングスは独自の仮想通貨「Sコイン」を新たに発行し、小売店舗などでの消費者の決済手段として普及を目指す。独自の決済基盤システムを開発することで、送金コストをほぼゼロにするほか、決済代金の即日現金化などを可能にする。店舗側の決済コストを抑え、決済を目的とした利用者を増やす狙い。

Source: https://www.nikkei.com/article/DGXLZO21608320X20C17A9EE9000/


こちらからはSBIホールディングスのホームページでのSコイン開発のお知らせの部分に飛ぶことができます。この記事をざっくり噛み砕いてしまうと


1. いつでも・どこでも安心して利用できる日常通貨

2. 決済コストの大幅な低減

3. 決済していることを意識させないフリクションレスペイメント

を目指したコインを発行し目的としていきたいようです。

ですがみずほ・ゆうちょ・地銀が2020年までに実用化を進めようとしている「Jコイン」などの名前を聞いたことがある人もいるかもしれません。これらはどのように違うのでしょうか?


SコインとJコインの違い

最大の違いは、何より価格変動の有無でしょう。Sコインが価格変動があるのに対し、Jコインはあくまで日本円と等価というスタイルです。またそれに伴い、Sコインは取引所に上場して売買可能である点も相違点と言えますね。

読者のほとんどの方はSuicaなりPASMOといった電子マネーを日頃使っているかと思いますが、実はそれでも日本は、中国の都市部やアメリカに比べて電子決済が遅れているというのが実情です。こうした流れに追いつくために、一日本企業が奮闘していることが垣間見えるでしょう。


SBIとリップルの動向

さて、SBIとリップルの動きについてここまでの動向を確認しておきましょう。特に大きな動きがあった7月、8月、そして今後と紹介していきます。


SBIとリップルの動向ー7月編ー

7月は2つ、特筆事項を紹介します。

 

①6月の株主総会を受けてリップル価格に変動が、、、あまりなかった(>人<;)

 2017年6月29日、SBIホールディングスの近況報告会にて北尾社長が「リップルは必ず値上がりする」と発言しました。この発言は大きな注目を浴びたため、相場も大きく変動するかと思いきや、思いの外相場は冷静でした。


 6月29日の前後で特に大きな変動はない、むしろ少し下がっていることが見てわかるでしょう。



②大手銀行のコンソーシアム参加が決定した

  経営報告会ののち7月11日、先ほど述べたように株式会社三井住友銀行、株式会社ゆうちょ銀行が内外為替一元化するニュースが流れました。大手銀行としては


SBIとリップルの動向ー8月編ー

8月も2つほど動向を紹介します。


①SBIバーチャルカレンシーズ始動予定→始動せず

先述の通りです。もしここで新たな情報を出すとすれば、この時点ではまだ公式ホームページから何もお知らせがなく、いつかいつかとざわついていた状態でした。


②ビットコインキャッシュ誕生

8月1日付でハードフォークが起こり、ビットコインキャッシュという新たなアルトコインが生まれました。実は先ほどの7月の下落傾向は、ビットコインの分裂問題のためとも言われており、仮想通貨全体が下落傾向にありました。逆にハードフォークが終了し同じタイミングでアルトコインの価格上昇が見られたことから、リップルも8月前半は徐々に上昇傾向となると予想されていました。



そして見事に上昇。

ここからリップルの値段も大幅に上がりはじめ、7月には30円程度でしたが12月1日現在は100円を超えています。

ビットコインキャッシュに関してもっと詳しく知りたい方はコインオタクの記事をどうぞ!

2017年8月にビットコインはビットコインキャッシュと呼ばれる通貨と分裂しました。突然生まれたビットコインキャッシュですが、一体何のために作られて、どんな価値があるのでしょうか?また今後のビットコインキャッシュはどうなっていくのでしょうか?

 

SBIとリップルの動向ー今後の予定編ー

今後の予定をいくつか見ていきましょう。


①SBIバーチャルカレンシーズ開設

まず喫緊の気になる所としては、SBIバーチャルカレンシーズがいつ開始するのか問題でしょう。上で述べたように、延期が続いておりいつ始動するかわからない現状です。ですが準備期間が増えたことで、より良いサービスが期待できると考えることもできます。

 

②コンソーシアムの行方

これに関しては取引所開設よりも時間がかかりそうです。じっくり動向を見守りましょう。


SBIとリップルー関連資料ー

  最後に補足として、SBIとリップルに関する資料を見られるリンクをいくつか貼っておきます。


第19期定時株主総会招集ご通知:2017年6月29日に行われた株主総会召集の通知です。ここからも経営状況に関する資料をみることができます。

経営近況報告会:2017年6月29日に行われた経営近況報告会の資料です。

コーポレートガバナンス:SBIホールディングスのコーポレート・ガバナンスを説明したものです。


まとめ


いかがでしたか?SBIは日本のフィンテック企業の中でも先進的で確信的な事業を次々に行なっていることがお分かり頂けたかと思います。SBI、リップル社、ひいては今後の日本のお金の回り方について、目が離せませんね!