目次イタリアの取引所BitGrailでハッキングか 約220億円相当のNANO(XRB)が紛失既に警察も動き、Binance等の取引所も対応に当たるコインパートナーの見解イタリアの取引所BitGrailでハッキングか 約220億円相当のNANO(XRB)が紛失2月9日21:30(UTC)、日本時間2月10日06:30、イタリアの取引所BirGrailが「内部で確認したところ、不正取引によって1700万枚のNANOが無くなっているのがわかりました」と発表しました。CoinMarketCapによるとNANO(XRB)は現在時価総額ランキング24位につける暗号資産(仮想通貨)で、発表前は1XRB=$11.8ほどであったため被害総額は約220億円近くにも上ります。なお、この発表を受けて下のチャートのように現在10.4ドルまで下落しており約190億円相当になります。CoinMarketCapより既に警察も動き、Binance等の取引所も対応に当たるBitGrailの発表によると既に当局にこの件を伝えており、現在警察が調査中だということです。また、BitGrailはこの件を受けて現在全ての取引(出入金も含む)を一時的に停止していますが、NANO以外の通貨への影響は無いと強調し、今後更なる発表を行いうとしています。さらに、NANOを上場させている大手取引所BinanceのCEOは「現在NANOのチームと連絡をとっている」「Binanceは我々のできる範囲で協力する。ユーザーを守るために共に作業を進めていく」と発言しています。We are in contact with Nano team (re: Bitgrail) and will freeze deposits from identified addresses as we receive them. This is one reason we require coin CEO/founder to submit listing requests. Binance will assist where we can. We need to work together to protect users.— CZ (@cz_binance) February 10, 2018

 

 

 

現在のNANO(ナノ・XRB)のレート

 

NANO(ナノ・XRB)とは?概要・基本情報まとめ

 

概要

NANOはDAG(有向非巡回グラフ)といるシステムを利用することで従来の暗号資産(仮想通貨)のブロックチェーンにあった問題を解決した、新世代の暗号資産(仮想通貨)です。​

基本情報まとめ

通貨名(通貨単位):NANO(XRB)

公開日:2016年2月29日

マイニングシステム:dPoS

発行上限枚数:133,248,290XRB

取扱取引所:Binance,Kucoin

公式サイト:https://nano.org/en

ホワイトペーパー:https://raiblocks.net/media/RaiBlocks_Whitepaper__English.pdf

公式ツイッター:https://twitter.com/nanocurrency

ソースコード:https://nano.org/en/resources/#source

blockchain explorer:https://www.nanode.co/

bitcointalk(フォーラム):https://bitcointalk.org/index.php?topic=1751492.0

公式ブログ:https://medium.com/@nanocurrency

公式フォーラム(Discord):https://discordapp.com/invite/JphbBas

NANO(ナノ・XRB)の特徴・メリット・デメリット

RaiBlocksからリブランディングして誕生した通貨​

​もともとNANOはRaiBlocksという名前で開発されていました。しかしながら、「発音しづらい」「もっと名前がシンプルなほうがいい」といった理由で、2018年1月31日にNANOという名前にリブランディングされました。

DAG(有向非巡回グラフ)を利用している

NANOは、ブロックチェーンの代わりにDAGという技術を利用して送受信記録を保管しています。この技術を利用することによって、「スケーラビリティが大きい」「承認時間が短い」「手数料がかからない」「維持コストがかからない」といったメリットが生まれています。

では、具体的にDAGの仕組みを見ていきましょう。

まず、ユーザーのアカウントには、そのアカウントが行った送受信記録を保存したブロックが一本のチェーンとなって保存されています。これはビットコインなどのブロックチェーンとは根本的に仕組みが違うので、混同しないためにも便宜上アカウントチェーンと呼ぶことにしましょう。このアカウントチェーンは、一つのアカウントに付き一つ備わっており、自分のアカウントチェーンを更新できるのは自分だけです。そして、肝心の取引は下図のように行われます。

赤枠で囲まれた、AさんからCさんへのトランザクションに注目してください。Aさんが新たに送金する際には、自分のアカウントチェーンにその送金記録だけを保存したブロック(Sのブロック)を新たに加え、そのことをアナウンスします。このアナウンスをCさんのアカウントが受け取った瞬間に、今度はCさんのアカウントチェーンに、その受取記録だけが保存されたブロック(R)が新たに加わります。このようにして非同期的に、しかも一瞬でトランザクションが記録されるので、従来のブロックチェーンのように「マイニングのための計算資源などの高額な維持コスト」「スケーラビリティに起因するトランザクション詰まり」「マイナーに支払う手数料」などが存在しません

また、もし仮に二重支払いのような問題のある取引が疑われた場合は、そのブロックをdPoS(delegated Proof of Stake)というシステムで承認するか否か決定します。これは、ある一人の代表を選出(Delegate)し、その人に承認の可否をゆだねるというシステムで、この承認者に選出されるためには、より多くのNANOを持っていればいるほど有利になります。

ただし、NANOに限らずDAGを利用する暗号資産(仮想通貨)全般に言えることですが、このDAGというシステム自体がまだ十分に研究されておらず、未知の脆弱性が存在している可能性があるというデメリットも存在しています。

​1700万NANOがイタリアの取引所BitGrailから盗難

​2018年2月9日、イタリアの暗号資産(仮想通貨)取引所BitGrailから、全流通量の1割強にあたる1700万NANO(時価約211億円)が盗まれました。この事件はいまだ解決しておらず、長期的なNANOの値下げ要因になるかもしれません

NANO(ナノ・XRB)の最新チャート!相場からみる価格推移

NANOの現在のチャートは以下のようになっています(2018年6月9日現在)。Binanceでの人気投票で1位になったことから、昨年末から年始にかけて​一気に価格が跳ね上がり、一時は約35ドルほどまで上昇しました。その後少し価格が落ちた後、リブランディングやBinanceへの上場・取引開始などの好ファンダにより、1月末から2月のはじめにかけて20ドルまで価格は回復。しかし、その直後の2月9日にBitGrailがGoxし、価格はその後ひと月ほど低迷します。3月に暗号資産(仮想通貨)市場全体が若干好景気になったことを受け価格が上昇しますが、その後は緩やかに低迷、現在は1XRBあたり約3.5USDとなっています。

 

【NANO(ナノ・XRB)の買い方】取引所で購入する

Binance

Binanceは中国の暗号資産(仮想通貨)取引所で、手数料が0.1%ととても安いのが特徴です。世界有数の取引高を誇っており、上場された通貨は将来性が高く注目を集めているものが多いので、海外取引所に登録を考えていらっしゃる方に最もオススメな取引所です。

また、取引所独自のコインBNBを発行していて、BNBで取引を行うと取引手数料が最大0.05%まで安くなります。

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2017年7月の設立以降、驚異的なスピードで成長する暗号資産(仮想通貨)取引所Binance。どんな取引所?今後は大丈夫?メリットデメリットと登録方法、使い方は?この記事を読めばBinanceに関する知識はバッチリ!

 

 

【NANO(ナノ・XRB)の保管方法】ウォレット

公式ウォレット

​NANOにはまだ、公式以外の出した使い勝手のいいウォレットは存在しません。そのため、取引所から引き出して管理するためには公式ウォレットを利用する必要があります。公式ウォレットは下のページからダウンロードできるので、自分のデバイスに合ったものをiOS、Android、Windows、Mac、Linuxから選択してインストールしてください!

NANOの公式ウォレットはこちら!

NANO(ナノ・XRB)の将来性

​ブロックチェーンを上回る利便性を持っている

特徴の項目でも説明しましたが、NANOは既存のブロックチェーンを上回る利便性を持っており、その中でも注目すべき点は「トランザクションが一瞬で終わる」ことにあるのではないかと思います。なぜかというと、トランザクションの高速化は暗号資産(仮想通貨)が決済通貨として利用されるために超えなくてはならない課題の一つでしたが、NANOの利用するDAGという技術はそれを打破しました。ただし、もちろん実際に決済通貨になるためには価格の安定など更なる課題ももちろん存在しています。

BitGrailからの盗難が価格に悪影響を与える可能性がある

BitGrailから全流通量の1割強にあたる1700NANOが流出したことによって、NANOの価格が伸び悩む可能性があります。というのも、NANOを盗んだ犯人は、その大量のNANOを現金に替えようとすることが考えられます。その際、市場に大量のNANOが放出され、価格が暴落することが考えられるのです。ビットコインでもこれと似たようなことが何度かおきており、Mt.Goxから盗難されたビットコインが別のウォレットに移動しただけで「これはビットコイン爆売りの前兆ではないか」という市場心理のもと、価格が下がったことがあります。

このように、盗難された暗号資産(仮想通貨)のウォレットに動きがあっただけでもその通貨への悪ファンダとして働くので、NANOの価格にいくらかの悪影響を与える可能性が十分にあります。

NANO(ナノ・XRB)まとめ

Nanoの特徴をまとめると以下のようになります。

NANO(ナノ・XRB)の特徴・メリット・将来性まとめ

  • NANOはDAG(有向非巡回グラフ)を利用した暗号資産(仮想通貨)!
  • ブロックチェーンを利用した暗号資産(仮想通貨)の問題点を克服!
  • 過去にBitGrailのGoxにより大量に盗難されている