流動性マイニングのやり方って難しいの?専門的な知識は必要?
安心してください!仕組みさえ理解してしまえば、全く問題ありません!

そこで今回は、「流動性マイニング」について、

基本的な仕組みから運用例、始め方まで、分かりやすく解説していきます!

この記事をざっくりまとめると…

  • 流動性マイニングとは、流動性を提供し報酬として独自トークンを受け取ること
  • 注目されている理由は主に4つ
  • メリットも多いがリスクに注意しよう

流動性マイニングの仕組みとは?

流動性マイニングとは?

流動性マイニングとは、分散型取引所(DEX)流動性を提供し、見返りとして取引所の独自トークンを得る行為を指します。

例えば、海外の分散型取引所であるPancakeSwapでは、取引所に流動性を提供すると、手数料収入の他に、CAKEと言うガバナンストークンが配布されます。もちろんCAKEトークンにも価値がついており、価格の上昇による収益も期待することができます。

2020年に仮想通貨業界でDeFi領域(分散型金融)の人気は、Uniswapを筆頭にとてつもないスピードで急騰しましたが、その大きな要因の一つとして「流動性マニング」が挙げられます。分散型取引所が、破格の利率を獲得できる流動性マイニングを開始したことは、多くの新規ユーザーを仮想通貨投資の世界に呼び込みました。

⇩分散型取引所最大手UniSwapのユーザー数推移⇩

引用:DunceAnalytics

なぜ取引所はトークンを配るのか?

現在急成長中のDeFi領域である分散型取引所(DEX)上での取引は、主にユーザーと流動性プールの間(Peer-to-Contract)で行われます。

そこで、もしも流動性プール内に蓄積されているトークン数が少ないと、取引が成立しない場合があります。

つまり取引所は、「流動性の確保」を目的として、トークンの配布を行なっているのです。

流動性マイニングとイールドファーミング

流動性マイニングイールドファーミングは、両者ともに仮想通貨によって仮想通貨を得る行為ですが、意味は微妙に異なります。

流動性マイニング vs イールドファーミング

  • 流動性マイニング:イールドファーミングの報酬として得たLPトークンをさらにまた預けることで、ガバナンストークンを得る行為。
  • イールドファーミング:流動性提供者が分散型取引所に資金を預け、対価として金利報酬や取引手数料の一部などを得る行為全般。

実際、元々存在していたイールドファーミングに、流動性マイニングという新たな技術が加わったことは、現在のDeFiブームを加速させた大きな要因の1つとなっています。

流動性マイニングが注目されている理由4つ

次に、なぜ流動性マイニングがそこまで注目を集めているのかを4つに分けて解説していきます。

流動性マイニングが注目されている理由4つ

  • 誰でもすぐに流動性マイニングを開始できる
  • 流動性提供の利率が桁違い
  • 取引できる銘柄が豊富
  • 配布されたガバナンストークンの価値が上昇することがある

誰でもすぐに流動性マイニングを開始できる

海外の分散型取引所では誰でもすぐに流動性マイニングを始めることができます。
管理主体の存在しない分散型取引所には、厳密な身分証明書の提出義務は存在しません。

そのためネット環境さえ整っていれば、例え銀行口座を保有していなくても、流動性マイニングに参加することができます。

実際、世界中の発展途上国では、身分証明書を所持していない人々が過半数を締めていて、そういった方々にとっても、流動性マイニングは今までにない画期的なサービスと言えるでしょう。

流動性提供の利率が桁違い

平均して非常に高いAPR(年換算利率)を得られることも、流動性マイニングの人気を後押しした要因の1つです。

APRとは簡単に言ってしまえば、流動性を提供した場合に、一年後に帰ってくる総額の利率を表しています。取引所によってはAPY表記を使用していて、APYは複利計算での年利計算になります。

こちらのPancakeSwapでは、2種類のペア通貨を預け入れた際のAPR(年換算利率)が最低でも30%を超えていて、銀行の普通預金の年利0.001%とは比になりません。

取引できる銘柄が豊富

海外の分散型取引所を利用する上で、メリットの1つに、取り扱う通貨の種類が豊富と言うものが挙げられます。

日本のCoincheckGMOコインといった中央集権型の取引所で取引(販売)されている通貨は全て、取引所に上場する際に、金融庁の厳密な審査を通過する必要があります。そのこともあって、日本の取引所で扱われている通貨が約30種類ほどなのに対し、海外の分散型取引所は多いところで100種類以上の通貨を取り扱っています

また、流動性プール内に預けられているトークンの総ロック数(TVL)も、多い取引所では50億ドルを超えているため、非常に安心して取引を行うことが可能です。

⇩DeFiサービス全体のTVL(総ロック数)ランキング⇩

引用:DeBank

配布されたガバナンストークンの価値が上昇することがある

流動性提供の対価としてもらえるガバナンストークンは、他のBTCETCなどの通貨同様、取引所で取引されるので、トークンの価格が上昇することがあります。

例えば過去に、海外の大手分散型取引所であるUniswapでは、流動性マイニングを行った参加者などに対し、見返りとして合計600億ドル相当のUNIが無料配布されました(2020年11月17日に終了)。

そして、1UNIあたり1ドルで上場されたUNIはその後も価値を上げ続け、最大35ドルまで高騰し、トークンの価値が約12倍へ膨れ上がりました。

⇩こちらがUNIトークンの価格になります⇩

引用:CoinMarketCap

流動性マイニングのリスクとデメリット3つ

そんな流動性マイニングですが、少なからずリスクが伴います。

流動性マイニングのリスク3つ

  • 高い年利には要注意
  • 変動損失(インパーマネントロス)の可能性がある
  • サービスが終了することがある

高い年利には要注意

前述した通り、流動性マイニングを行う際に重視する、年利を表す数値にはAPR(年換算利率)の他にAPY(年換算利回り)存在し、APYが1000%を超える銘柄も多く存在します。

しかし、APYが高いからといって、安易に手を出すのは大変危険です。

APYの数値が非常に高い理由は、複利を入れて計算をしているからであって、実際に利益が出始めるのは1年の後半になります。

つまり、短期での利益は期待できず、長期での運用が基本となります。

さらに、APYの数値が高い流動性プールは、価格が下落する可能性が非常に高い仮想通貨のペアとなっているので、十分注意して投資をするようにしましょう。

変動損失(インパーマネントロス)の可能性がある

変動損失(インパーマネントロス)とは、価格変動によって起こる損失のことで、流動性マイニングを行う上で避けては通れない存在です。

簡潔に言うと、流動性プールに通貨を預けるよりも、自身でホールドした方が実際は利益が出ていた状態のことを指します。

サービスが終了することがある

まだサービスを開始して間もない分散型取引所は、一定数のユーザーを確保する為にトークンを配布しています。

よって、ユーザー数が一定数を超えてしまうと、流動性マイニングによってガバナンストークンを入手できなくなることがあります。

実際に、分散型取引所の中で最も多いユーザー数を誇るUniswap は2020年11月に流動性マイニングを終了しました。さらに、終了後に大きく参加者が減少してしましまい、受け取った通貨の価値自体も値下がりしてしまったので気をつけましょう。

流動性マイニングで稼ぐ必勝法2つ

次に、流動性マイニングを実際に行っていく上で、最も効率よく稼げる必勝法を2つほど解説していきます。

流動性マイニングの必勝法2つ

  • 変動損失のリスク軽減
  • 流動性マイニングに役立つサイトの利用

変動損失のリスク軽減

先述した流動性マイニングにおける変動損失にも、対処法があります。

それは、ステーブルコイン(価格変動のない通貨)を2種類ペアにして預けることです

ステーブルコインの提供は、APY自体がそこまで高くはないものの、変動損失の影響を全く受けずに利息とトークンを受け取り続けることができます。

流動性マイニングに役立つサイトの利用

流動性マイニングにおいて、保有しているトークンの価格や預け入れたトークンの値動きなどは極めて把握しづらく、自力で計算するのは困難です。

そこで、流動性マイニングを行うにおいて欠かせない専用サイトの例を3つほど挙げたいと思います。

yieldwatch

こちらは、ウォレットと接続することで、PancakeSwapなどの取引所に預けてある資産を確認できるサイトです。

 

Growing.fi

こちらのサイトでは、ウォレットと接続することで、自分が保有しているLPトークンの数量が把握できます。

Convert APR to APY

取引所によっては、利息をAPY(年間利回り)ではなくAPR(年換算利回り)で表示するところも存在します。ちなみにAPR(年換算利回り)は複利を考慮する前の年間収益率となっているので、注意しましょう。

こちらは、自動でAPRからAPYに変換してくれるサイトとなっています。

 

流動性マイニングのやり方5ステップ

流動性マイニングは基本的に分散型取引所で行う必要があります。

それでは、流動性マイニングの手順を大きく5つに分けて一通り確認してみましょう。

流動性マイニングの5ステップ

  1. ウォレットの入手。
  2. 仮想通貨を、ウォレットに送金する。
  3. 分散型取引所とウォレットを接続する。
  4. 分散型取引所に、2種類の仮想通貨を1:1の比率でペアにして流動性プールに預ける。
  5. 流動性提供の対価として受け取ったLPトークンを取引所へ預け、ガバナンストークンを入手。

これで基本的な流動性マイニングの流れは掴めたと思います。

それでは、実際に分散型取引所を使って流動性マイニングを始めてみましょう!

流動性マイニングを実際に始める!

PancakeSwap

 

PancakeSwapの2021年5月現在の時価総額は、仮想通貨全体で43位の3500億円となっています。

Binance Smart Chain (BSC)によって動作していて、取引手数料は主にBNBを使用する為、BNBを幾らかウォレットに入金しておく必要があります。

こちらの流動性マイニングでは、CAKEと呼ばれるトークンを入手することができ、2021年4月には1CAKE40ドルまで上昇しました。

Raydium

Raydiumの2021年現在の時価総額は約330億円で全体では230位となっています

Raydiumでは、ブロックチェーンにSolanaを採用していて、2021年2月にローンチしたばかりの、比較的新しい取引所になっています。

こちらの流動性マイニングでは、RAYを入手することができ、2021年4月には1RAY15ドルまで価値が急騰しました。

流動性マイニングのまとめ

この記事をざっくりまとめると…

  • 流動性マイニングとは、流動性を提供し報酬として独自トークンを受け取ること
  • 注目されている理由は主に4つ
  • メリットも多いがリスクに注意しよう

以上が、海外の分散型取引所を利用した流動性マイニングに関する概要から運用の始め方についての解説になります。

DeFi領域である分散型取引所は、仮想通貨業界の中でも比較的新しく、まだまだ発展途上な分野です。

ですが、時代の最先端の革命的な技術に携わることは、あなたの今後の人生にも必ず役立つはずです。

この機会に是非とも流動性マイニングを始めてみてはいかがでしょうか。