はじめに

ビットコインのニュースといえば「犯罪に使われた」とか「犯罪の温床になっている」とかマイナスイメージのものが多いですよね。その中で「マネーロンダリングに使われた」とか「麻薬売買に使われた」とかで匿名性が高いためビットコインは犯罪に使われるという話や、逆に匿名性は低いとか色々聞いたことあると思いますが実際ビットコインの匿名性ってどうなんでしょう。コインパートナーが詳しく説明していこうと思います。

ビットコインの匿名性は高いのか!?

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実はビットコインの匿名性はそんなに高いわけではありません。2チャンネルが匿名掲示板とか言われるのと同じぐらいの匿名性です。でも、ビットコインはトレーサビリティがめちゃくちゃ高いんです。まずは透明性について、コインパートナーが説明していきます。

 

ビットコインはトレーサビリティが高い

トレーサビリティとは、通貨の流れの追跡可能性のことです。

ブロックチェーンのシステムにより、全ての取引情報がブロックチェーン上にかかれているのでトレーサビリティにめちゃくちゃ優れています。例えば、ビットコインが大量に不正に盗まれたとしたら、その取引がブロックチェーン上にかかれているはずです。そしてブロックチェーンにはインターネット上で誰でも簡単に見ることができるので、どこからどこにビットコインが流れたのか誰でもわかります。そのためトレーサビリティがめちゃ高く、全金融商品の中でトップだと思います。

 

ビットコインの匿名性は高くない

ビットコインのブロックチェーン上に書かれるのはビットコインアドレスと呼ばれるもので、例えば1gabccfnkeasxu12y481b​といった感じの文字列です。このアドレスは公開鍵からハッシュ関数という一方通行(公開鍵を知っていればビットコインアドレスは求まるが逆は無理)の暗号技術によって導かれます。そのアドレスの人がどういった取引をしたかというのはブロックチェーンをたどれば確かにわかりますが、それがわかったところでそのアドレスが誰のものなのかという個人情報には結びつきません。これがビットコインの匿名性です。しかし逆に言えば、そのアドレスが誰のものかがわかれば、どんな取引をして、どのぐらいの資産を持っているかがすぐわかってしまいます。そんなビットコインの匿名性に関する問題をこれから説明していきます。

 

ビットコインの匿名性に関する問題

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公開鍵は特定されうる!

基本的には、公開鍵は特定されませんが、例えば大きな犯罪が起きたときなどに、FBIなどの国の機関が本気で見つけようと思えば特定できてしまいます。これは、マネーロンダリングや麻薬密売などにビットコイン決済をすると調べ上げられる可能性があるので、犯罪組織に使われなくなるという点ではいいことであるとも言えます。ですが、国家などの大きな権力が本気で調べれば自分の決済も含めて何から何まで調べ上げられてしまう可能性があるというのは怖いことです。しかもFBIで解析出来るならおそらくかなり強いハッカーでも解析できると思います。そのため、もし自分が多額のBTCを持っていたとしたら、特定されてしまうかもしれないので、身の安全的な意味でも怖いですよね。​また、知り合いとBTC取引をしたときに、その知り合いからアドレスと自分自身が紐付けられてしまいます。お店でも同じことが言えて、ビットコインの支払いをしたとすると、そのお店のアドレスを知ることが出来ますし、逆にそのお店からは自分のアドレスが知られてしまいます。


ビットコインでは何を買ったか、収入がいくらか全て筒抜け??

友達やお店に自分の公開鍵を知られたらビットコインアドレスも求めることができるので、ブロックチェーン上でそのアドレスの情報を探すだけで、自分のこれまでの決済も、これからの決済もいくら資産を持っているかも全てばれてしまいます。お店側も公開鍵を知られたら、その日いくら売り上げられたのかとか、月いくら売り上げてるかとか、すべて筒抜けになってしまいます。


自分でプライバシーを守るためにするべき4つのこと

上で書いたような筒抜け状態はかなり問題だと思うので、これに対して出来ることを以下で説明していきます。

ビットコインアドレスを毎度変更する

めんどくさ!と思う方も多いかもしれませんがこれは割と簡単です。もうすでに結構普及してる技術ですが、​HDウォレットという技術が出来ていて、HDウォレットでは一つの公開鍵から秘密鍵に触れることなく複数のビットコインアドレスを作ることができ、ビットコインアドレスは毎回勝手に変更されます。​なので秘密鍵をサーバー上に保管することなく店側は顧客ごとに別の支払い先を作れます。また、取引所のウォレットが公開鍵を毎度変えているかは調べるべきで、もしそうでないなら「毎度変更してください」と申し出たほうが良いです。
これでもまだまだばれる可能性は大いにありますので安心しないでください。

 

Torを使用する

TorとはIPアドレスを相手に知られることなく、インターネットに接続したりメールを送信したりする通信システムで、IPアドレスがバレてしまう可能性をなくすことができます。IPアドレスとは、PCの名前のようなもので、IPアドレスがバレると自分が特定される可能性があります。ビットコインの取引をするときはTorを使用するといいでしょう。

 

ウォレットを作り変える

現状普及してるウォレットではクライアントサーバー型のものが多いです。これの特徴は、秘密鍵の管理は自分でしているので、安全面は大丈夫ですが、公開鍵はウォレット会社に握られているので、自分の残高とかトランザクションとかがウォレット会社に全て筒抜けになってしまっています。​ですがこれは円を銀行に預けている状況と変わらず、銀行に残高を知られているという意味ではフィアットと同じです。

 

ビットコインミキサー

これはビットコインが匿名性を高めるための技術です。イメージとしては、一回お金をごちゃまぜにしてから分配することで、お金の動きが完全にトレース出来なくなるようにしたものです。(下図)

これには3つ方法があって、1つ目は中央集権的に、企業がみんなのお金を一箇所に集めて、それを指定されたアドレスに再分配するというものです。これにはビットコインを企業に持ち逃げされるリスクがあります。2つ目はビットコインをミックスしたい人たちが複数人集まり、P2Pミキシングサービスを使って参加者みんなで一つのトランザクションにしてビットコインを集約、再分配するものです。これも結局どこかに集める以上、持ち逃げのリスクがあります。3つ目は匿名性の高いアルトコインにかえて取引する方法です。ですが、まだ実用的に使えるものは多くなく、一つ一つのトランザクションが大きくなりすぎるという問題を解決できた通貨はありません。そんな匿名性の高いアルトコインのなかで有名なものをいくつか紹介します。


匿名性の高い仮想通貨3選

まず、暗号資産(仮想通貨)における匿名性とは、送金元、送金先、送金内容が隠されているかが匿名性を決める根拠になります。これから匿名性の高い暗号資産(仮想通貨)について説明していきますが、匿名性の高さについて考えながらみていきましょう。

DASH

DASHは上でのべたコインミクシングによって匿名性を担保しています。取引をしたい人が自分からアクションを起こしてコインミクシング​を行うのではなく、DASHの特別なノード、マスターノードによって行われています。このマスターノードは中央集権的ですが、マスターノードになるためには10000DASH必要で、それだけDASHを持っている人がDASHの持ち逃げを行ったらDASHの信頼性が下がり、価値が下がり、結果損をするリスクがあるので、不正をするインセンティブが小さくなっています。

さて、肝心の匿名性の高さについてですが、コインミクシングなので、送金元と送金先の関連性がわからないが、送金内容はわかるという匿名性になります。

詳しくDASHについて知りたい方はコインパートナーの記事を読んで下さい! 

暗号資産(仮想通貨)DASH(ダッシュ)を知ってますか?DASHとはそもそもなんなのか、買うべきなのか、価格は上がるのかなど、皆さんが気になるDASHの内容についてコインパートナーがわかりやすく説明して本気でチャートや将来性を分析します!

 

Monero

Moneroはリング署名という技術によって匿名性が高く保たれています。これは、グループ署名とも言われていて、そのグループ内で誰が署名したか(誰が取引を行っているのか)はわからないが、誰かが署名したことはわかるというものです。​送金者は送金するときにランダムに数人とグループ化されます。そして、グループ化された全員が署名をすることで周りからは、誰がが署名したかわからないという仕組みです。しかし署名した本人と、トランザクションの送金先の人は署名を見れば誰が送金したかはわかります。そのため、匿名性としては、送金者と、送金者と送金先の関係性がわかりません。送金内容は知られてしまいます。


詳しくMoneroについて知りたい方はMoneroの記事を読んで下さい!!!

暗号資産(仮想通貨)モネロ(Monero)とは何なのか?DASHやZcashなど、他の匿名性通貨との違いは?様々な暗号技術が生み出す匿名性の高さの理由や、将来性やこれまでの価格推移についてわかりやすく説明します。

 

Zcash

Zcashはゼロ知識証明という概念によって匿名性が高く保たれています。ゼロ知識証明とは、第三者がトランザクションの詳細を知らなかったとしても、その取引に不正がないことを確認できるといった考え方で、技術的には上のリング署名に加え、ペダーソン・コミットメントといわれる技術が使われています。ペダーソン・コミットメント​とは、取引額をわからなくする技術です。簡単に説明すると、送金者、受取人の合計値に注目し、取引前後で合計額が​同じならその取引額がわからなくても不正がないことがわかるというものです。(実際は合計額も暗号化されててわからないようになってる)

リング署名​によって送金者、受取人がわからなくなりペダーソン・コミットメント​によって取引額がわからなくなります。なので匿名性はかなり高いといえるでしょう。


詳しくZcashについて知りたい方はZcashの記事を読んで下さい!!

暗号通貨界トップレベルの技術者が集結し開発したZcashは匿名性と技術力の高さから注目を浴びています。MoneroやDASHなどの匿名性通貨との違い、その仕組みと将来性についてコインパートナーが徹底解説します!

 

ビットコイン匿名性まとめ

​まず、これまでも述べたようにビットコインの匿名性に関しては高くないです。そのためマネーロンダリングや麻薬売買に使われやすいなどといったことはなく、むしろ現金の方が使われやすいです。

そして、ビットコインを決済手段として用いるには匿名性は課題になります。そのため匿名性を上げるために様々なコインが開発されています。もし今後スケーラビリティの問題を解決しうる匿名性の高い通貨が出てくれば、ビットコインに代わる存在になるでしょう。


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