SBIバーチャル・カレンシーズが入出金に関する新サービスを発表​

SBIグループが経営していることで注目を集めている暗号資産(仮想通貨)取引所SBIバーチャル・カレンシーズは21日、入出金に関する新サービスを発表。

前日に大型メンテナンスを実施した後に公式プレスリリースにて発表された。

発表された内容は主に二つ。受取(入庫)サービスと送付(出庫)サービスについてである。

前者は21日から早速サービスの提供を開始。主な概要は以下の通りとなっている。

受取(入庫)サービス

  • 他の暗号資産(仮想通貨)交換業者からSBIバーチャル・カレンシーズ口座宛てにBTC,ETH,XRPの三種類の通貨の入庫が可能に
  • BCHについては11月に実施したハードフォークによるブロックチェーンネットワークへの影響を考慮中。確認が取れ次第順次対応する予定。

また、SBIバーチャル・カレンシーズは業界最小のスプレッドを目指しており、幅広いユーザーが快適に利用できる環境整備を目指していることでも有名だ。

今回新たに3通貨が他口座から入金可能になったことにより、他取引所で眠っていた資金が新たに流通する可能性も生じる。その場合には取引高の増加が期待でき、市場にとっても悪くない話となるだろう。 

その一方、後者(送付サービス)は2019年1月のローンチを予定。大まかな内容は以下の通りだ。

送付(出庫サービス)

  • 送付先はSBIバーチャル・カレンシーズ指定のハードウェアウォレットのみ対応。
  • 同社は「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与の防止の観点」から実施するサービスであると追記。

金融庁の指針にいち早く対応したSBIVC

 今回のサービス発表はSBIバーチャル・カレンシーズが暗号資産(仮想通貨)規制に対していち早く柔軟な姿勢を見せたことが大きなポイントである。

金融庁は今年8月に報告書「マネー・ローンダリング(ML)及びテロ資金供与(CFT)対策の現状と課題 ​」を発表。マネーロンダリングやテロ資金供与に関して「対策の強化が求められていることに変わりはない」と表記しているように、警戒の姿勢を見せている。

こうした背景もあって、金融庁はリスクが特に高い暗号資産(仮想通貨)取引所の規制を強化しているというのが現状だ。

規制が厳格化される中で、SBIバーチャル・カレンシーズはいち早く自身の姿勢を見せた形となった。MLやCFT対策は取引所を運営していく上で欠かせない要素であるため、他の取引所がどのような対応を見せるのかには今後注目していきたい。