記事の概要

  • EUの執行機関である欧州委員会(EC)が主体となってヨーロッバ全土のためのブロックチェーン協会IATBAを発足した。
  • IATBAには欧州の大手銀行も提携を表明しており、欧州最大のブロックチェーンコミュニティに発展する期待も膨らんでいる。

 EU主体でブロックチェーン協会を発足

現地時間20日に開催された「欧州がブロックチェーン技術を牽引するための産業統一」という題目の会議にて、欧州全体を統一するブロックチェーンコミュニティ’’IATBA’’ (International Association for Trusted Blockchain Applications)​が正式に発足しました​。IATBAは信頼性安全性弾力性のあるブロックチェーンインフラの構築を目的としており、ヨーロッパ全体で高いレベルでのブロックチェーン標準化を目指しています。どうコミュニティはとりわけ「信頼性」に重きを置いており、初期段階で大手銀行を取り込むことで事業への信頼度を高めようとしているようです。IATBAは、EUの執行機関である欧州委員会(EC)と欧州ブロックチェーンパートナーシップが協力して運営を行なっていく予定になっており、この他にもスペイン最大の銀行であるビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行​(BBVA)サンタンデール銀行(Santander)が参加を表明していることから、欧州最大規模のブロックチェーンコミュニティに発展する期待も高まります。

このような大規模なブロックチェーンフォーラムを率いるにあたって、欧州委員会は公的機関と民間の協力が必要不可欠であると主張しています。

ブロックチェーン技術の導入と発展において欧州がリーダーシップを発揮するには公的機関と民間企業の協力が欠かせない。政府および経済主体は規制を実施する上での障害を克服し、法的予見可能性を高め、国際標準化を導き、スケーラビリティを支援するために協力する必要があるのだ。

大手銀行参加の理由は

「信頼性」の向上を目的として銀行の誘致を行なっている欧州委員会ですが、銀行側の反応はどのようになっているのでしょうか。BBVAは以下のような独自の見解を示しています。

同銀行のデジタル資産事業研究開発局長Carlos Kuchkovsky氏によると、ブロックチェーンやAIなどの新技術はデジタルエコシステムの信頼性を高める要素として捉える必要がある。この点に関して、新技術に関連するプロジェクトは現段階での技術利用に際する不確実性を明確なものにするという意味で重要な意味を持つのだ。そして、組織やセクターの大きさが異なる企業を整合させるガバナンス体系が「本質的に必要」であると考えている。

要約するとブロックチェーンなどの新技術開発に際して、規模や組織も異なる企業を統一するための統治機関が必要であると考えており、この点は欧州委員会と非常に似た意見を持っています。BBVAは7月にブロックチェーンを利用した法人融資契約を締結するなど技術利用に前向きな姿勢を見せていることからも、EUからの誘致に賛同した理由が伺えます。

一つの大きなコミュニティが形成されることで規制整備の効率化ブロックチェーンの普及、さらには市場活性化に大きな影響を与える期待が持てます。上記2銀行以外の提携銀行や今後の具体的な事業は明らかになっていませんが、今後の欧州市場にて存在感を発揮する可能性は十分にあるでしょう。