JPモルガンがEEAと提携してブロックチェーン事業を展開

総資産2兆5000億ドルという規模から見てもJPモルガンチェースは世界最大規模の時価総額を誇る銀行会社であり、その潤沢な資金を用いてブロックチェーン事業の展開を行なっいる事に注目が集まっています。特に不要なメンテナンス費用の削減やスマートコントラクトを導入することでの作業効率化を目的としているようです。その中でもEthereum Enterprise Alliance​と提携して開発してきたブロックチェーンQuorumはあらゆる資産をトークン化し、参加企業がそれぞれ切り離して独自に利用できる、効率性の高いデジタル管理をすることを目標にしています。この点は先週シドニーで開催されたシボスカンファレンスにおいて主要な議論の的となっており、今一度事業の重要性が再認識された段階にあるようです。プラットフォームが発達することでブローカーや取引所のような仲介業者を経由せずに取引を行うことが可能になり、余分なコストやリスクを削減出来る期待があります。​

Quorumは近い将来、金塊のトークン化​​という従来とは違った目的のために使用されるようです。Quorumはイーサリアムブロックチェーンのエンタープライズ版であり、JPモルガンチェースが開発に携わっていました。大手ニュースサイトFinancial ReviewはQuorumの開発を「破壊的な技術が今後数十年に渡って作り出す新しい取引プラットフォーム開発の道しるべ」と表現しています。

数年前にブロックチェーンの導入が見積もられるようになった当初は金融部門が主な応用先と考えられていましたが、最近ではその考えに変化が起こってヘルスケアや航空業界、銀行においても利用されるようになっており、今回の金塊のトークン化もこうした新しい流れを受け継いでいます。JPモルガンチェーンスのブロックチェーン部門長であるUmar Farooq​氏はFinancial Viewに対し「ネットワークの構築から実世界への適用まで、私たちはアプリ開発に必要な全ての手順を踏んでいる唯一の機関なのである。」と述べており、従来の暗号資産(仮想通貨)プレイヤーが課題としていた実現可能性に関して自信を見せています。