Litecoin財団がドイツWEG銀行の株式9.9%を取得

​7月10日の火曜日に、Litecoin財団はマーケティングとテクノロジーの面でTokenPay(TPAY)を支援するのを条件に、TokenPayが​所有するドイツのWEG銀行​の株式9.9%を取得したと発表しました。今年5月9日にTokenPayはWEG銀行との取引を終了したと発表していましたが、その際にTokenPayは昨年12月のTPAYの売上代金を使ってWEG銀行の株式の9.9%を取得し、さらに「慣習的なドイツ規制当局の承認を得て計80.1%の株式を取得するオプション」も締結されました。

TokenPayとライトコイン財団の共同プレスリリースによると、TokenPayは自社やブロックチェーン関連イニシアチブの利益となる「幅広く包括的なマーケティングおよびテクノロジーサービスの提供」の代わりに同社が保有するWEB銀行の株式9.9%をライトコイン財団に移したようです。これによりLitecoinWEG銀行の株式を取得できる一方で、TokenPayは自社が運営するTPAY(暗号資産(仮想通貨))やeFin(分散型取引所)のネットワークを発展させるためのブロックチェーン技術を享受することができます。

さらに、TokenPayは売却した分を補う形で9.9%の株式をWEG銀行から取得するようです。ドイツの銀行法では規制当局の承認なしに9.9%以上の株式を承認することができないために、売却する前は追加でWEG銀行の株を購入できませんでした。そのため、(2018年5月にWEG銀行と協定を結んだ)残りの70.2%の株を追加するにはドイツ連邦金融監督局(BaFin)の承認を待つ必要があります。現在TokenPayVergeLitecoin戦略的パートナーシップを結んでおり、近い将来に導入する予定の暗号資産(仮想通貨)デビットカードを利用する可能性のある潜在顧客をさらに増やす予定です。Litecoinの創設者でLitecoin財団のマネージングディレクターであるCharlie Lee​氏は次のように宣伝しました。

このパートナーシップはLitecoin及びTokenPay双方にとって大きなwin-winです。私はLitecoinをWEG Bank AGと統合して誰もが簡単にLitecoinを購入して使用することのできるための様々なサービスを提供することができるのを楽しみにしています。そして、TokenPayがeFin分散型取引所でLTCをサポートすることも期待しています

また、Lee氏はTwitterでも今回の提携について述べています。

一方で、WEG Bank AGの創設者でCEOであるMatthias von Hauff​氏は次のように述べています。

TokenPayやLitecoinなどの革新的な企業とのパートナーシップは我々のような保守的な機関のところへ予期せずにやって来る可能性があります。未来の展望を徹底的に調査したところ、銀行は将来このような現代的な支払い方法を採用することを避けられないと確信しました。したげって、我々はこの分野(暗号資産(仮想通貨))で最高の組織と提携を結べたことを非常に誇りに思います。​​

コインパートナーの見解

LitecoinとTokenPayがWEG銀行の株式を介してパートナーシップを結んだニュースとなっています。

LitecoinはWEG銀行の株式を取得する目的としては金融機関との協定的な繋がりを確保することがあるのではないかと考えられます。そしてWEG銀行も上記の通り暗号資産(仮想通貨)技術に可能性を感じていることから、三者にとって利益のある取引となっています。

法定通貨の脅威となる可能性があることから暗号資産(仮想通貨)業界はこれまで銀行と対立することが多かったですが、WEG銀行のような暗号資産(仮想通貨)技術に肯定的な銀行が上記のような事業に同意をしたことは、今後の暗号資産(仮想通貨)業界と銀行の関係向上の先駆けとなり得るのではないでしょうか。