ECBラガルド総裁、仮想通貨の成長が中央銀行の役割を妨げることを懸念

欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁が、仮想通貨の成長に伴う従来の銀行システムへの影響について、懸念を表明し続けている。
ラガルド氏は、「仮想通貨の成長は、中央銀行の役割を妨げる可能性がある」と述べたほか、以下のように自身の見解を公表した。

「中央銀行は、商業銀行と民間資金に関する金融アンカーとして機能してきました。私たちがこれらに参加していない場合――すなわち、実験・革新・中央銀行の通貨のデジタル化に関与していない場合――、何十年にもわたって果たしてきたアンカーの役割を失うリスクがあります。(中略) また、中央銀行の金融アンカーが存在せず、危機が次々と発生した歴史的な例があります。実際、19世紀のフリー ンキング時代には、確かにそれが起こっていました。あの頃に戻りたいか?と聞かれたら、そうではないと答えるでしょう。」

同氏による仮想通貨に対する否定的見解は、デジタル金融に関するパネルディスカッションにて公表されたものであるが、このセッションには、連邦準備制度理事会のジェローム・パウエル議長も出席している。同議長は、CBDCについて言及し、CBDCの4つの理想的な特徴を共有した。

(CBDCの理想的な特徴として)挙げられるのは、まずは仲介的機能です。次に、個人のプライバシーが保護十分になされていること、さらには身元が確認されているため匿名ではことです。無記名証書ではないことが重要です。そして最後に、譲渡可能又は相互運用が可能であることです。」

これに加え、パウエル議長は、「現在の従来の銀行システムと同様に、CBDCの実現にはプライバシー保護と身元確認のバランスを取る必要がある」ことを強調している。

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この記事は「ECB president C. Lagarde warns cryptocurrencies can hinder the role of central banks」を参考にしています。