ビットコインは混乱によって2倍以上の価格で取引

中央銀行による仮想通貨の禁止命令は大きな混乱をもたらした、とナイジェリアの証券取引委員会(SEC)局長であるラミド・ユグダ氏が昨日15日の資本市場委員会での会議後の記者会見にて語った。

ナイジェリアは仮想通貨大国として知られ、昨年9月に仮想通貨調査企業のChainalysis社によって行われた調査では世界8位の仮想通貨普及率を誇っているという。

しかし、今年2月にナイジェリア中央銀行(CBN)からナイジェリア国内の金融機関に対して仮想通貨取引関連の銀行口座の提供を禁止するよう通告が出されていた。
その後3月にCBNは仮想通貨取引を禁止したわけではないと規制を緩和しており、ユグダ氏はその緩和が今後も続くと語っている。

ただ、CBNによる仮想通貨規制の影響はまだ続いており、ナイジェリアではビットコインにプレミアが付き高額で取引されている。
本日23時のビットコイン価格は60,800ドル(約662万円)であるのに対し、ナイジェリアでは1BTCあたり約4,835万ナイラ、つまり約12.7万ドル(約1,382万円)2倍以上の価格で取引されている

(Source:Investing.com BTCNGN 1日足チャート)

ユグダ氏はナイジェリアでの仮想通貨全面禁止は人々を地下へ押しやると表現した上で、そのような行為がビットコインでの詐欺を横行させかねないと述べた。

人々を地下に押しやることは、詐欺師がナイジェリアの人々から搾取することも容易にします。そして仮想通貨が禁止された結果、ナイジェリア国内でビットコインがすでに莫大なプレミアム付きで取引されていることを私たちは目撃しています。その他の企業は、規制当局に見つかりづらい回避策を見出そうとしました。例えば、ピアツーピア(P2P)取引です。P2P取引はCBNの意図に反するだろうと私たちは考えています。

現在インドや中国で仮想通貨が禁止されており、トルコでも4月末から仮想通貨での決済禁止が決定された。
規制によって大きな混乱をもたらしたナイジェリアの経験が現在仮想通貨が禁止されている地域での規制緩和に向かうきっかけになることを願いたい。

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