テスラ社のビットコイン爆買いによるリスクとは

米テスラ社のCEOであるイーロン・マスク氏は、ビットコインを15億ドル(約1600億円)分購入し、近い内にテスラ製品をビットコイン支払いに対応させるという見解を示した。

テスラ社はが8日に提出した米証券取引委員会への有価証券報告書の中で、投資方針については現金の運用先を多様にすると明らかにしている。また、同文書の中で、将来的には適用される法律に従って自社商品をビットコインを使用して購入できるシステムを構築する予定だと述べており、ビットコインを長期的に取得・保有する模様がうかがえる。

上記のようにイーロン・マスク氏はテスラ社がビットコインに対して好印象を持っているということを強調しているが、一方でそれに対するリスクについてもSECに提出した文書の中で述べている。

同氏は、ビットコインをはじめとする仮想通貨は価格変動が大きいため資産の運用や商品の決済に取り入れることにはリスクもあると考えている。デジタル資産の非常に不安定な性質を踏まえると、「資産の普及は比較的最近の傾向であり、投資家、消費者、企業による長期的な採用は(現時点では)予測できない」と考えているのだ。

また、2つ目の懸念点として、デジタル資産の分散化におけるリスクとテクノロジーへの依存性を指摘している。

物理的な形態の欠如、作成、存在、トランザクションの検証のためのテクノロジーへの依存、および分散化は、悪意のある攻撃や技術の陳腐化の脅威に晒される可能性が存在する

さらに、上記の懸念点から生じる実際の危険例として、ハッキングや技術的な不具合を挙げている

一元化された発行者や統治機関のない無形資産として、デジタル資産は、セキュリティ侵害、サイバー攻撃、その他の悪意のある活動、および損失や破壊につながる可能性のある人的エラーやコンピュータの誤動作の対象となってきました。私たちはデジタル資産を保護するためにあらゆる合理的な措置を講じるつもりですが、そのような脅威が実現した場合、またはデジタル資産を保護するために作成または実装した措置または制御が失敗した場合、デジタルの部分的または全体的な流用または損失につながる可能性があります。資産、および当社の財政状態と経営成績が損なわれる可能性があります。

実際に、以前にも2018年にコインチェックから約580億円相当のデジタル資産が盗まれたという事例もある。

そのほかにもさまざまなハッキング事件が未だに世界中で生じているのは事実である。
これからは更なる暗号資産(仮想通貨)の安全性の向上に期待すると共に、今後はきちんとそのリスクについても把握しておく必要が出てくるかもしれない。。

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この記事は、business insiderの「Tesla bought $1.5 billion in bitcoin — here are the risks it sees」を参考にして作成されています。