SEC元幹部「リップル側は訴訟に勝つチャンスがある」

米国証券取引委員会(SEC)の元幹部は、SECがリップル社や同社CEOなどを提訴した一連の訴訟で、SEC側が敗訴する可能性があると語った。この訴訟の結果は仮想通貨市場の行く末を左右すると言っても過言ではなく、動向に市場関係者全員の注目が集まっている。

SECは昨年12月、リップル社とCEOらに対し、「証券法違反」の訴訟を起こした。SECは、リップル社が2012年に法律事務所からXRPトークンが有価証券に当たる可能性を指摘されていたのにも関わらず、2013年から7年間に渡って有価証券登録を受けずにXRPトークンを販売し、1300億円を超える資金調達を受けていた点を指摘。特にXRPトークンの販売方法について、「売買の際、投資家に十分な情報開示が行われていなかった」と問題視している。
SEC元幹部で現在大手弁護士ファームDavis Polkのパートナーを務めるJoseph Hall氏は、この訴訟について「SEC側が敗訴する可能性がある」と語った。

SECが訴訟を起こしたとき、「とても驚くべきことだ」と感じました。(中略)
裁判官はまず、「仮にXRPに問題があった場合、その問題をSECは2012年から感知していたはずだ。なぜ今訴訟を起こすのか?」という点をSECに尋ねるでしょう。SECが取っていたスタンスについて、彼らにとってあまり好ましくない点の追求から始まると思います。実際にどれくらいの確率でこのような運びになるかは明言できませんが、そうなればSEC側が敗訴するチャンスがあると考えています。

Hall氏の指摘によると、裁判官はSEC側がリップル社の証券法違反の可能性をこの8年間見逃していた点に注目し、訴えを退ける可能性があるのだという。Hall氏は、SECが敗訴すれば仮想通貨の法整備にブレーキがかかってしまうと指摘。法整備が遅延すれば、健全な仮想通貨の発展が妨げられる可能性もあると懸念を表明した。

リップル訴訟の審理前会議は今月22日に行われる。今後も訴訟の行く末に注目する必要がありそうだ。

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この記事は、The Daily Hodl ”Former SEC Official Says There’s a Good Chance Agency Loses Its Case Against Ripple and XRP – Here’s Why”を参考にしています。