この世に出回っている金融資産はリスク資産と安全資産の二種類がある。
リスク資産とは値動きが大きく、収益が期待できる反面、損失を被る可能性もあるため、将来の収益の予想が困難な資産のことを表す。
一方で安全資産とはあらかじめ将来の収益が目減りする可能性が低い資産のことを表す。
ビットコインはボラティリティが高い仮想通貨の一種であるため、リスク資産と考えられることも多い。
しかし、ビットコインは金を超える安全資産になると考える人も増えており、ビットコインに対する捉え方が変わった一年となった。
これまで、ビットコインは高いボラティリティのために「投機対象」として短期で売買されてきた。
しかし、今年はインフレの影響もあってビットコインを安全資産もしくは資産の避難場所として人々が認識し、「ガチホ」する傾向が強く見られた。
「ガチホ」とは、「ガチでホールド(保有)する」という言葉の略で将来的に価格が上昇することを見込んで長期保有する投資方法のことを表す。
ビットコインの価格予想に用いられるStock-to-flowモデルの設計者兼有名アナリストのPlanB氏は、今日のBTC購入者を「長期的なビジョンと保持力を備えた専門家」と表現し、「ガチホ」思考の投資家が増えていると述べた。
さらに、ビットコインは年初から3.5倍以上の価格上昇を見せていることも、「ガチホ」傾向を後押ししていると考えられる。
「ガチホ」思考の投資家が増えているとはいえ、短期トレードでビットコインを売買する人がいなくなったわけではない。
では、それらの人はどのように投資戦略を立てればよいのだろうか。
今回注目すべき指標として取り上げるのは、ビットコインに対する関心の高さである。
人々からの関心が高くなれば、ビットコインの需要も増え価格が上昇すると考えられる。
その関心の高さは、Googleで「bitcoin」という単語の検索数が増加しているかどうかを調べることでわかる。
検索数の増加は、Googleトレンドの人気度の推移から調べることができ、実際先日のビットコイン史上最高値を更新した後は「bitcoin」の人気度は上昇している。
Googleによる「bitcoin」の検索数の増加はFOMO(Fear Of Missing Outの頭文字をとったもので、「取り残されることへの恐れ」という意味)発生を表す。
そして、FOMOはビットコインの需要拡大をもたらし、BTC価格上昇を引き起こすと考えられている。
2020年後半のBTC価格上昇の要因は機関投資家たちのビットコイン市場参入が大きい。
特にMicroStrategyやSquareといった米大手企業の参入は仮想通貨界隈を大いに盛り上げ、ビットコインの価格も上昇した。
また、ポール・チューダー・ジョーンズ氏や スタンレー ・ドラッケンミラー氏といったヘッジファンド業界の大物によるビットコイン保有公表もビットコインの価格に大きな影響を与えた。
したがって、まだビットコイン市場に参入していない機関投資家や著名投資家の新たなビットコイン保有表明は今後も価格変動を予測する際の重要な要素となるだろう。
最近ではテスラ社のCEOを務めるイーロン・マスク氏がビットコインに興味を示しており、同氏がビットコインを購入すればBTC価格に多大なる影響を与えると考えられている。
2020年にビットコインは史上最高値を更新し、市場は盛り上がりを見せたため、ビットコインの安全資産としての一面を評価するといったようにビットコインに対する考え方が変わった人も多かったのではないだろうか。
2021年はビットコイン市場がさらに盛り上がっていくことに期待したい。
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著者: CoinPartner 編集部 CoinPartner