Steemとは?

Steemとは、ブロックチェーンベースの記事投稿プラットフォーム、及びそこで使われる仮想通貨のひとつです。Steemitというサイトにこのネットワークが広がっています。

SNSやGoogleのように誰でも記事を投稿することができ、質が高いと投票で判断された記事の投稿者とその投票者は報酬がもらえるという仕組みになっています。このためネットワークの中で自浄作用がはたらき良記事ばかりが揃うだろう、という狙いのもとにこの仕組みになっています。


Steemのチャート分析!相場で見る価格分析!

(2017年10月29日現在)


上がSteemのチャートです。一番目立つのが2016年7月の暴騰とその後の下落かと思います。この暴騰なんですが、直前の2016年7月4日に、投稿、投票の初の報酬支払が行われました(これ以降は1日1回)。これを機にユーザー数がうなぎのぼりに増え、SteemやSteemPower(SP)への需要が高まりこのように価格が一気に上昇したと考えられます。


しかし同年の、日本時間で7月14日〜15日に事件が発生します。Steemが何者かにハッキングされます。最大で260のアカウントがハッキングされ、85,000ドル相当盗まれた可能性があるということで、価格は大きく下落しました。一旦もとの水準に戻りはしましたが、その後は下落の一途を辿ります。利確に走る人が多かったものと思われます。

 

システムの盲点をついて発生した仮想通貨のハッキング事件といえば、このDAO事件もそうですね。興味があればぜひこの記事をご覧ください。

The DAOは、世界中から注目された超有名な人気ICOでしたが、システムの脆弱性を突かれ時価80億円程の資金を盗まれるという事件を起こしてしまいました。その事件の内容や今後への影響をコインオタクが真剣に考察しました!


Steemの問題と将来性をコインオタクが分析!

ここではSteemが抱える問題点と将来性について解説していきます!

仕組みがライトユーザーに不利


記事の投稿やその記事に対する投票によって主に報酬をもらうわけですが、報酬の配布量がSteem Power(後で説明します)の保有量に応じているので、Steem Powerの大口保有者が嬉しい仕組みになっています。また、投稿された記事への投票の意見の強さもSteem Powerの保有量に応じている(要はSteemにコミットしていればしているほど有利であるということです)ので、Steem Powerをあまり持っていないライトユーザーや歴が浅いユーザーが不利になっています。このため、新たなユーザーの獲得やユーザーの定着が難しくなっているという事実があります。


Googleに勝てるのか

現在検索エンジンの領域で圧倒的に優勢であるGoogleがあり、Steemが目指す新たなソーシャルネットワークサービス、検索エンジンの形というのがどれだけ人々に認められ世の中に定着し、そしてそれが王者Googleに対して優位を取れるかと考えると正直現状厳しいと思います。人々の生活の中にGoogleは驚くほど浸透し、またユーザーの多くは満足しています。そんな彼らが新たなサービスに目を向ける可能性はあまり高くはないと言えるでしょう。


コンテンツの質と評価が合わない

Steemは、投稿された記事の質とそれへの評価をふさわしいものにするために投票制度を設けていますが、あまり効果的とは言えません。というのも、さまざまなアタックが考えられるからです。例えばですが、人をプールして大量のスパムアカウントを作り投票数を稼ぐなど。。。ここらへんの脆弱性が改善されないとSteemが目指すものの実現は遠のいてしまいそうです。


競合の存在


実はSteemには続々と競合が出てきています。日本のALISやロシアのGolosです。だいたいSteemから着想を得ているものですが、これらが秘めている可能性は計りかねます。Steemもパクリに負けないように改良、マーケティングをしていかないとこれらに立場を脅かされるかもしれません。


Steemの仕組み!Steem Dollarsってなに??


ここではSteemの仕組みについて詳しく説明していきます!

Steemの概要

仮想通貨名Steem
公開日2016年3月24日
開発者Daniel Larimer※1
承認システムProof of Work
発行上限数無制限
ユーザー数334,250人※2
公式サイトhttps://steem.io/

※1:2017年に開発チームから脱退  ※2:2017年11月2日現在


【Steemの報酬設計】Steem PowerとSteem Dollars


SteemはコミュニティサイトのSteemit.comにおいて稼働しています。この中では3つの通貨が使われており、それぞれSteem、Steem Power(SP)、Steem Dollars(SMD)といいます。まずSteemですが、これはSteemit内で基盤となる通貨です。SP、SMDと互換性があり、また一般の取引所に上場しているためそこで手に入れることができます。Steemit利用者はこのSteemを買うことになります。


Steem Powerは、実際Steemを利用するのに必要な通貨です。記事の投稿や投票による報酬はこれで受け取ります。投票の比重を上げるためにこのSPは必要である上、報酬もSPを持ってれば多く貰えますし、またSP保有量に応じた利子の支払いも行われます。おもしろいのは、SteemからSPへの交換(パワーアップと言います)は即時行われるのですが、逆にSPからSteemに交換(パワーダウンと言います)するときは毎週1/13ずつ計13回にまたいで交換されるところです。これは、急激に市場内のSteemが増えないようにするためのものでしょう。


Steem Dollarsは、常に1SMD≒1$となるように価格が固定されている通貨です。実は記事の投稿や投票による報酬は、半分はSP、もう半分はSMDというかたちで支払われます。SMDはSPとは違いすべてSteemに交換することが可能です。また、SPと同じように保有量に応じて利子がもらえるようになっています。

このため、SPとSMDは中期的に保管する通貨として向いていると言えます。


もちろんマイニングによって報酬を得ることもできます。このマイニングは少し特徴的になってます。取引の承認を行う人はwitnessと呼ばれるのですが、21人いるうちの20人はSP保有者による投票で選ばれ、残りの1人は、ビットコインのマイニングと同じようにProof of Workの計算によって決まります。


また、報酬を支払う主体がいないのも特徴です。報酬は自動的に新規発行されて支払われます。この根幹のシステムの運営は、P2P型で各ユーザーが担っているということになっています。


Googleとの違い


Steemが開発された狙いとして、Googleへの対抗があります。現状Googleは、本当に良質な記事を作ることによるインセンティブは実はなく、アフィリエイトや広告収入狙いの記事ばかりになってしまっていると言えます。これはいい記事が集まりやすい状態ではありません。これに対してSteemは、上で説明したように本当にユーザーのためになる質の高い記事を作ることがそのまま報酬につながる仕組みが整っています。



Steemのメリット!ブロックチェーンがあるから安心?


次に、Steemの良いところを挙げていきます!


優良コンテンツが集まる


Steemは、投稿された記事がブロックチェーン上に記録されるため記事や書き込みが永遠に残り、検閲が利かず特定の人間による情報操作ができないようになっています。このためユーザーが本当に欲しい情報、記事が集まるようになっています。またGoogleとの違いのところでも述べたように、質の良いコンテンツを投稿することによるインセンティブがあることも大きいです。



サーバーダウンに強い


ブロックチェーンにコンテンツが保存されるため、現在動いているSteemit.comがもし落ちても、新たにサイトを立ち上げることで運営を再開することができます。またこのサイトは誰でも作ることができるため、もし現在の開発チームが解散したとしても有志によって運営を続けることができます !ここはSteemの将来性を感じさせるポイントですね。



創始者がBitSharesの開発者


Steemのブロックチェーンの開発者Daniel Larimerはbitsharesの開発者でもあります(2017年に彼はSteemの開発チームから抜けています。ちなみに前年にはBitSharesのチームからも抜けています)。Danielはチームから抜けてしまいましたが、彼の信念が引き継がれBitSharesとの連携が強まっていってどんどん便利になっていくことが考えられます!



Steemのデメリット!



Steemのデメリットについてここでは解説していきます!


大口保有者に有利


上でも述べたんですが、コンテンツの質を保つ秘訣である投票や、報酬体系が完全に大口保有者に有利な仕組みになってしまっているので、ライトユーザーが報われにくくなっています。これは新規ユーザーの獲得や市場の拡大にとっての妨げとなっていることは間違いないでしょう。


日本人が使いにくい


日本の取引所で取り扱われておらず日本のユーザーが少ない上、日本のSP大口保有者がいないため、いくら日本語で質の高い投稿をしてもそれが数多く票を集めることはとてもむずかしいです。


トークンのシステムが複雑すぎる


トークンっていうのは、ここで言うSteemとかSP、SMDのことなんですが、これ、皆さんも思ったかと思いますが、圧倒的に複雑ですよね。Steemを使い慣れてくるとそうでもないのかもしれませんが、Steemを新たな投資先として考えてる人や、Steemitを使ってみようと思う人にとっては手を出すには少しハードルが高くなるかと思います。ここには書ききれないさらに複雑な話もありますし、ちょっと新規ユーザーの獲得への足かせになっていそうです。


【Steemの入手方法】おすすめの取引所3選



残念ながらSteemを取り扱っている日本の取引所はありません。なので、海外の取引所を紹介します。


BitShares


まずはBitSharesです。これはそこまでメジャーではありませんが、Steemの開発者がBitSharesの創設者(繰り返しになりますが脱退してしまいました)ということで、彼の思いが引き継がれBitSharesとSteemで連携したキャンペーンなどが行われる可能性はあると思います!

BitSharesで取引を始める

 

分散型仮想通貨取引所OpenLedgerを実現した仮想通貨、bitsharesをもうご存知ですか?今までになかった倒産のリスクがない取引所の仕組みや、それを実現したbitsharesの仕組みと将来性、現状の問題点を解説します!


Poloniex


続いては王道Poloniexです。手数料が安いのが特徴で、取引量も多く規模がでかいので安心して使うことができます。


Poloniexを使う

 

ポロニエックスは、グローバルで使われている世界最大級の仮想通貨取引所の1つで、日本でも上級者がよく使っていると言われています。そんなポロニエックスの概要や、メリットデメリット、使い方などについてまとめました。


Bittrex


3つ目はBittrexです。ここはPoloniexと同じく海外大手の取引所です。Poloniexよりもほんの少し手数料は高いですが、取り扱い通貨の種類がとても多いのが特徴です。


Bittrexで取引を開始する

 

Bittrex(ビットレックス)とはアメリカに本社がある仮想通貨取引所です。Bittrexの特徴は?強みは?取扱通貨数が世界一?絶対に知っておきたい情報、コインオタクが全部教えます!


【Steemの保管方法】おすすめウォレット!

Steem Wallet

Steem公式のウォレットです!このウォレットの中でSteemのパワーアップやパワーダウン、SMDをSteemに交換することができます!


Steem Walletで保管する!


Steemの気になるQ&A

Steemを持っていていいことってありますか?

Steemitユーザー向けのマーケットプレイスPeerhubというのがあり、ここではすべての決済をSMDで行うことができます(現金やPaypalや他の仮想通貨も使うことができます)。ここで使うことができるのはSteemを持っているメリットの1つかと思います。


Steemはハイパーインフレって聞くんですけど実際どうなんですか?

Steemは確かにかつては年100%新規発行されるハイパーインフレ通貨でした。しかし、これはあまりにも不評だったので2016年11月末に変更が加えられ、インフレ率が9.5%にされ、さらに0.95%になるまで毎年0.5%低下させるというものになりました。開発者側も反省したみたいです。


Steemまとめ


ここまでSteemについて紹介してきました!良質な記事を集めるために様々な工夫がなされているこのSteemですが、仕組みが複雑であったりやや弱かったり、さらには開発者が脱退してしまったりと、やや先行きが不安な通貨です。しかしこれから新たに改良が加えられたら大化けする可能性は秘めていると思います!温かく見守っていきましょう。