Numerai(ヌメライ)ってどんな仮想通貨?Numeraireとの意味の違いは? 

Numrai(ヌメライ)はEthereum(イーサリアム)のブロックチェーン上のNumeraireトークンを用いて取引されているサービスであり、世界中のデータ科学者がAIの資料を提供するヘッジファンドです。Numeraire(ヌメライア)とは通貨単位のことです。

 

株式市場などを予測するAIは機械学習を積んでどんどん賢くなっていきます。その過程でデータ科学者(トレードの売買ロジックなどの設計者)がモデルを提供し週に一度、良いモデルの報酬として100人がNumeraireトークンを受け取ることが出来ます。つまり、科学者はNumeraireを受け取ることをインセンティブとしてデータを提供し、そのデータの集積がAIを発展させ株式市場予測などの精度が増すのです。

 

 

Numeraiのチャート分析!相場から見る最新価格推移

NMR/BTCのチャートを見ていきましょう。上のグラフのオレンジのラインが1枚のNumeraireがBTC何枚分の価値があるかをあらわしています。

 

2017年6月から取引できるようになったこのNMRですが、6月23日から6月28日の6日間で乱高下が見られます。これは、ICOがなかったために、上場直後に買い注文が殺到したためです。底値の2日後には底値の6倍まで高騰するなど初期の期待値が非常に高かったことが伺えますが一気に下降してからは大きな増減はありません。

 

それ以降にも好材料はありました。9月9日の10時59分にNumeraiの公式Twitterで「9月13日に暗号化のシステムやソースコードの一貫性がより良いものになる」という趣旨の発表があり、同日16時から翌日12時にかけて約1.4倍に高騰しました。しかし、この直後下落が続きこの高騰は「単調的な下落に一時的にブレーキがかかっただけだった」といえるでしょう。

 

Numeraiの問題と将来性は?コインパートナーの見解

 

上場当初の乱高下のマイナスイメージが拭いきれていない

チャート分析の記事でも述べましたが、Numeraireは最初の4日間に一気に高値を記録したあと大幅に下落しました。取引開始初頭の乱高下はLiskなど他の暗号資産(仮想通貨)にも見られることはありますが、Numeraireはその程度が非常に大きかったのです。その後現在に至るまでの5ヶ月は市場の好材料が見られても価格が戻ることはありませんでした。

 

今後いかにしてこのマイナスイメージを払拭するかが課題となるでしょう。

 

演算速度やデータの機密性に問題あり?

Numeraiは暗号化した状態で演算ができる準暗号化という技術を用いていますがこれは演算スピードが遅いという問題点があります。迅速さが求められる世界ではこの問題の解決が必須となるでしょう。

しかし、この問題へのアプローチの課程でデータの機密性が低下するのではないかという指摘もされており事態は難航しています。

 

今話題のAIで株式市場に革命を起こす!?

そんなNumeraiですが、膨大なデータを集積し機械学習で成長をし続け、株式市場を予測するAIには期待が集まってます。株式市場の予測の正確さが認められれば株式の概念が根本から変わることすらありえます。

 

2017年11月25日現在ではこのAIの株式市場の予測に関するニュースは特にありませんが将来的になにか動きがあれば低迷しているレートも上昇する可能性は十分にあるでしょう。

 

 

Numeraiの仕組み

Numeraiの概要

通貨単位:Numeraire(NMR)

開発者:リチャード・クレイブ

発行上限:2100万枚

現在の供給量:125万枚(2017年11月24日現在)

公開日:2015年12月1日(Bittrexでの取引開始は2017年6月23日)

公式サイト:https://numer.ai/

ホワイトペーパー:https://numer.ai/whitepaper.pd...

 

Numeraiは世界中のデータ科学者がAIの資料を提供するヘッジファンドですが、上場前ユニオンスクエアベンチャーズから300万ドルを出資してもらうなど非常に期待が集まっていました。

トーナメントに参戦?

株式市場などを予測するAIが成長する過程でデータ科学者がモデルを提供し週に一度、それらに序列をつけ、良いモデルの報酬として上位100人がNumeraireトークンを受け取ることが出来ます。この競争のことをトーナメントといい上場の2016年6月までに4000億を超えるデータが集まったと言われています。このトーナメントにおいてデータは暗号化されていて他のデータに使うことは出来ません。この秘匿性もデータ科学者らのインセンティブになっているのです。

 

トーナメントについてもう少し詳しく解説します。まずは「良い予測モデルとはなにか?」を考えます。過去のデータについて分析をするとき、分析の精度が高すぎてそのモデルが過去のデータには高精度であてはまるものの未来のデータには意外とあてはまらないことがあります。このことを過学習といいます。その一方で過去のデータに当てはまる程度は小さいものの未来の予測の精度は良いことを汎用誤差が小さいと表現します。良い予測モデルを作る、つまり未来の株式市場を精度良く予想するためには過学習に陥らず、汎用誤差が小さいものを目指す必要があります。

 

その場合、完璧ではないもののある程度優れたモデルをたくさん集めた方が良いのです。だからNumeraiでは週に100人という大人数に報酬をあたえるのです。

 

 

Numeraiのメリットは?

データ科学者が技術発展に貢献するインセンティブに!

データ科学者たちは、本来は、自分たちの利益をあげようとして、自分たちのトレード知識やデータ、コードを共有する気がありません。そのため、技術発展に貢献するインセンティブはないはずです。Numeraiでは、データ科学者たちが、自分たちの知識やデータ、コードを晒すことなく、Numeraiに自分たちのモデルで試験した結果だけをNumeraiに晒します。そして、データ科学者たちは、その結果をが当たっていたら報酬を得ることができる上、結果を知ることで自分たちのアルゴリズムを進化させます。これが、データ科学者がデータを提出するインセンティブになっているわけですが、ここで、データ科学者は自分たちの名前も明かす必要がなく、完全に匿名のままNumeraiを使うことができるため、自分たちの技術がバレることがないというのもデータ科学者にとってデータを共有する理由です。

これだけ聞くと今まで通りにデータ科学者たちは自分の知識を隠しているので、市場予測の技術発展に貢献していませんが、Numerai側で考えると、大量のデータ科学者たちのしっかりとした根拠のあるデータが大量に集まります。それをAIにディープ・ラーニング(機械学習)させることで、結果として、今まで以上に正確な市場予測プログラムを作ることに貢献しているのです。

実績がある

2016年にはForbsのフィンテック50賞を受賞し、2017年の2月にあったCognitionXというAI業界の権威ともいえるイベントで、CognitionX賞を受賞するなど、実績があります。

また、MITの教授のChristian Cataliniにも賞賛されています。

 

 

Numeraiのデメリットは?

まだまだ情報量が足りない…

Numeraiはデータ科学者やAIに興味がある人など一部からは注目され続けてきましたが、他の暗号資産(仮想通貨)と比べて情報が圧倒的に少ないです。ホームページや公式Twitterですらも情報発信の頻度は低く、そもそもNumeraireの存在を知っている人が少ないです。

 

また、取引に至るまで英語のサイトを使わなければならずどうしても懐疑的になってしまうことでしょう。

類似ICOにCindicator(シンジケータ)と言うものもあり、情報発信などのマーケティング力は今の所Numeraiが劣っているかもしれません。

 

9月にICOをしたCindicator。なにをやっている会社?どうやったらICOに参加できる?上場はしてるの?謎が多い最先端企業を大解剖!AIにビッグデータに暗号資産(仮想通貨)!調べてみたらCindicatorは超イマドキのすっごい企業だった!?

 

 

 

流動性が低い

トークンを得る方法がトーナメントで上位に入る、もしくは取引所で入手するの2つしかありません。ここで、トーナメントに参加できるのはデータを提供できる人だけなので、データ科学者だけということになります。一般人は、取引所でNumeraireを購入するしか入手できません。データ科学者は自分たちしか新たなNumeraiを入手できないことがわかれば、今後価値が上がっていくだろうと予測し、売らずにホールドするため、新たなNumeraiが市場に出回らない可能性が高いです。そのため、流動性は低いといえるでしょう。

Numeraireを購入できる取引所は?

Bittrex

2017年11月25日現在、Numeraireを取引できるのはBittrexのみとなっています。

Bittrexは海外の取引所です。特徴としては、現時点で取扱通貨が250種類以上あり世界で最も有名な取引所です。また、手数料が0.25%で日本のどの取引所よりも安くなっています。問題点としては、英語表記なのでわかりづらいということと、日本円の入金ができないということです。

Bittrexのホームページはこちらから!

 

Numeraiの保管方法は?おすすめウォレットを紹介!

MyEtherWallet

MyEtherWalletはイーサリアムをはじめとする多数の通貨に対応したデスクトップウォレットです。世界的に有名な定番どころなので初心者の方にもオススメできます!秘密鍵は自分で管理するタイプのものなので自分のパソコンがハッキングやウイルスにかからない限りは安全です。そのため、多くの資産を持っていたり安全性にまじで気をつけたい人は、常にオフラインのパソコンを一台用意しておくと良いでしょう。

MyEtherWalletはこちらから!

Ethereum用ウォレットでもっとも有名なMyEtherWallet。ブラウザを経由して手軽に利用できるこのウォレットの仕組みや使い方など人気の理由を解説します!この記事を読んでMyEtherWalletを使いましょう!

 

Trezor

Trezorは世界で最も有名なハードウェアウォレットの一つです。ハードウェアウォレットは、ペーパーウォレットと並んで、最もセキュリティが高いウォレットです。暗号資産(仮想通貨)をある程度持っている人には必ず持っておくべきアイテムです。難点としては、機器自体の値段が高いという点と、人気すぎてすぐ売り切れてしまうので、入手が困難という点です。

 

Trezorの購入はこちら!


(Trezorへの記事リンク)

Ledger Nano S

Ledger Nano SもTrezorと並んで世界で最も有名なハードウェアウォレットの一つです。セキュリティや機能は、ほとんどTrezorと同じなので、保存できる通貨の種類や見た目などの好みで買いましょう。ですが、ハードウェアウォレットは、複数持っていても困るものではないですし、どちらも買ってしまうのもありだと思います。

 

Ledger Nano Sの購入はこちら!

 「取引所に資産を預けているのって危ないって聞いて、Ledger Nano Sを買うか迷ってるんだけど買い方がわからない。。。」「Ledger Nano Sって人気あるらしいんだけど高いらしくてどこで購入するのが一番安いんだろう・・・?」「リップル(XRP)が預けれるのはLedger Nano Sだけらしいんだけど、購入しようかな?」なんてなかなかLedger Nano Sの購入に踏み切れてない人が多いのではないでしょうか。今回はLedger Nano Sを購入場所ごとに比較して、それぞれについて購入方法を詳しく解説しました!!これを読めばあなたにピッタリの購入場所がみつかり、購入方法も分かります!!この記事でわかることLedger Nano Sの購入場所ごとの特徴Ledger Nano Sの購入方法 目次いまハードウェアウォレットが人気な理由Ledger Nano Sの特徴Ledger Nano Sを購入する前に気をつけること! Ledger Nano Sはどこで購入するのがおすすめ?Ledger Nano Sの購入方法(買い方)〜正規代理店編〜Ledger Nano Sの購入方法(買い方)〜公式サイト編〜Ledger Nano S 

 

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Numeraiについての気になるQ&A

ICOはなかったってホント?

Numeraiの上場前の資金調達としてICOが行われることはありませんでした

 

ユニオンスクエアベンチャーやエンジェルリストにより多額の資金調達が行われたためだと思われます。

 

NumeraiのコードはGitHubで見られるって本当?

もちろん本当です。エンジニアの方や、どういう仕組みで動いているのか知りたい方はチェックしてみてください!!

 

NumeraiのGitHubはこちら

 

 

Numeraiまとめ

Numeraiは今はBitcoinやイーサリアムなどと比べれば圧倒的に知名度も低くレートも低迷していますが、将来的に株式市場に旋風を巻き起こす存在となるかもしれません!こうしてあなたが記事を読んでいる今も世界のどこかでデータ科学者らがトーナメントに勝つために予測モデルを開発していることでしょう。