イーサリアムチームがプログラミング言語Vyperのβ版をリリース

​イーサリアムのチームはSolidityの仲間になり得るプログラミング言語Vyperのβ版をリリースし、様々なソーシャルメディアから非常にポジティブな評価を得ています。そして、これはイーサリアム仮想マシン(EVM)のバイトコードに準拠しているという点で非常に重要です。

この言語はPythonベースで記述されている言語ですが、ユーザーにとてはプロセスがより簡単で理解しやすいものとなっており、スマートコントラクトの理解を簡略化することを目的としています。このようにしてユーザーは高い透過性を持ち、利用可能なアタッチポイントを減らすでしょう。そしてスマートコントラクトが正しく実行されるためには非常に効率的なコードを創り出すことがとても大事です。この要件が達成されないと、スマートコントラクトの利用額が非常に高くなってしまいます。

以下BlockgeekによるVyperレビューの重要ポイントを掲載します。

全ての機能をシンプルにしようという意図の下で、Vyperはクラスの軽傷や関数のオーバーロードができません。

見やすいデザインになっており、プログラマーにとって使い心地の良いものとなっています。

演算子のオーバーロードや再帰はできないようです。

インラインアセンブラやバイナリー固定小数点、アクセス修飾子も使えないようになっています。

Vyperの主な目的は言語を簡単に理解できるようにすることにあります。Pythonベースで記述されているため、異なる言語を使用しているプログラマーも最小限の学習で習得することができるようになり、暗号資産(仮想通貨)業界全体からもポジティブな評価が得られています。

コインパートナーの見解

まず、​VyperはEVMのバイトコードに準拠していることから、今後幅広く普及していく期待があります。1つ目の理由としてはEVM上でスマートコントラクトを利用するわけですが、ネットワークとしては独立した環境で作動するため、他のEVMに影響を出すことなくコードを安全に実行できるからです。

また、イーサリアムの欠点としてSolidityの習得が面倒でスマートコントラクトを書くのに労力を要するという欠点がありました。一方でVyperはSolidity同様コントラクト指向言語であるにも関わらず、Pythonベースで記述されるため、今までよりも簡単にスマートコントラクトが書ける期待が持てます。そのため、今回のβ版リリースを機にVyperの開発が進むとイーサリアム自体の普及が高まっていくのではないかと考えられます。こうしたメリットが暗号資産(仮想通貨)業界からは高評価を得ている一因となっているのでしょう。