法定通貨取り扱い開始により取引の活性化を狙う

​Bittrexは世界最大規模のアメリカ暗号資産(仮想通貨)取引所の一つで、米ドルの法定通貨取引プラットフォームに関するフェーズ2を展開し始めました。主流の投資家層がより活発に取引を行うことを目的としていて、これにより、小売企業及び法人投資家は、暗号資産(仮想通貨)取引に当たってUSDを使用することができます。

Bittrexは以下のようにツイートをしています。

このツイートに対し、ユーザーは次のような反応をしています。

“fix your servers the socket speed is painfully slow. can't even see order book or available balance most times.”​(サーバーを修正してほしい。というのもソケットのスピードが著しく遅い体。画面を開いてもほとんどの場合注文書や利用可能な残高を見ることさえできません。)​​

5月30日、Bittrexは「法定通貨取引ではBTC,USDT及びTUSDの三つのペアが利用可能です。そしてこれが暗号資産(仮想通貨)投資がより活発になる最初のステップとなるでしょう」と発表しています。そしてサーバーの動作確認が完了して6月16日、正式にサービスが利用可能になりました。さらにBittrexは小売顧客のグループ同サービスの評価とテスト運用を行うために米ドル市場に招待し始めています。

このニュースに関して、BittrexのCEOは以下のような発言をしています。

我々の取引所において法定通貨が暗号資産(仮想通貨)市場へ拡大することによって暗号資産(仮想通貨)の取引をより信頼度の高い環境で顧客に提供できるようになります。これはきっとブロックチェーンという革新的な技術の採用を促進するはずです。

「第二フェーズ」に位置している現在では、Bittrexは他の「資格のある国際地域」に加えて、いくつかの州で個人ユーザーに対して法定通貨取引を開始しています。こうした初期段階で、Bittrexはワシントン州、カリフォルニア州、ニューヨーク州、モンタナ州に在住する参加者を招待しています。このような活動はより優れた取引プラットフォームの開発に向けた重要なステップであり、Bittrexは去年にも増して多くのイベントの開催を予定しています。​

コインパートナーの見解

つい先日Binanceでユーロ暗号資産(仮想通貨)ペアの取引が可能になったばかりですが、今回Bittrexで米ドルが使えるようになりました。BittrexもBinanceと同様に法定通貨の入金ができないことが不便な要素の一つとなってたため、米ドルが使えるようになることで取引高はさらに増加する可能性が見込めます。

そしてBinanceはユーロの導入を行なった一方、Bittrexはドルを導入していることも注目要素です。取引可能ペアとしてドルのペッグ通貨であるUSDTを取り入れていることからもアメリカでの市場活性化を狙っているのではないかと考えられます。今後Bittrexの戦略が成功したか否かを測る指標としては、アメリカの暗号資産(仮想通貨)市場の動きが参考になると思います。

(ペッグ通貨に関しての仕組みや詳しい説明は以下の記事を是非参照してみてください。)

 

*2018年1月追記:1月31日現在、Tetherを発行するTether Limited社は米国商品先物取引委員会(CFTC)から招集を受けています。詳しくは「Tetherの仕組み」の章をお読みください。情報が入り次第更新いたします。目次Tether(USDT)とはUSDTのチャート!USDとなぜ差が出る?Tetherの問題点と将来性 Tetherの仕組みTetherのメリットTetherのデメリットTetherの購入方法!取引所紹介Tetherの保管方法!ウォレット紹介Tetherに関するQ&ATetherまとめ Tether(USDT)とは Tether(テザー)とは、Tether Limitedが運営する、ドルに固定されたペッグ通貨です。略号はUSDTで、1USDがほぼ1USDTになるように固定されています。 Tetherの問題点と将来性【コインパートナーの見解】 非常に強い中央集権と破綻リスク 他の暗号資産(仮想通貨)と違って、USDTは価格を固定するためにTether Limited社によって非常に強い中央集権体制で管理されています。 ですから、Tether Limited社が万が一不正を働いたり、破綻してしまうと一気に無価値になってしまいます。 このカウンターパーティー・リスクが他の通貨に比べてUSDTでは大きいので注意が必要です。 暗号資産(仮想通貨)市場で一番安定した利確先 Tetherは先ほど述べたように、1USDTがほぼ1USDとなるように固定されています。ですから、ビットコインやイーサリアムのようなメジャーな暗号資産(仮想通貨)でさえ大きく価格が変動するような荒れた相場でも、価値が安定しているのです。 そのため、安定した利確先として注目されています。 USDTはTether Limited社にUSDを納金することでのみ新規発行されるのですが、総発行量がこの半年で6000万USDTから6億USDTと、10倍になっていることからもその注目のされ方が伺えますね。 暗号資産(仮想通貨)市場における基軸通貨の一つとして扱われることもあります。 Tetherの仕組み Tetherの概要 Tetherは1USDTがほぼ1USDとなるように固定されており、Tether Limited社によって運営されています。 通貨名:USD Tether 通貨単位:USDT 公開日:2015年2月