スタンダード・チャータード、リップルネットを5ヶ国以上に拡大


イギリスに拠点を置き、主にアジアに顧客を抱え、香港ドル発券銀行の1つであるであるスタンダード・チャータード銀行 (Standard Chartered)が、リップルネットによる国際送金を5ヶ国以上に拡大すると発表しました

リップルはその送金システムの高速さから世界中の金融機関から注目を集めており、特にスタンダード・チャータード銀行は、2015年からリップルの実証実験プロジェクトへの参加を表明し​、2017年9月にRoyal Bank of CanadaやBank of America Merrill Lynchなど共に、リップルを利用したインターバンクグループ"GPSG (Global Payments Steering Group)"を結成していました。2017年11月にはリップルネットを用いて、実際にインド・シンガポール間で送金を開始しました

同銀行のガウタム・ジェインはリップルについて以下のように述べています。

私達が商用の国際送金サービスの導入に成功したことは、分散台帳技術を企業向けに導入した点で金融産業の進展の中で、非常に重要な出来事となりました。我々はこの地域において主導的立場となれることを非常に誇りに思っています。これにより我々がデジタル化とイノベーションにコミットする姿勢が確かなものとなるでしょう。

Source: https://ripple.com/jp/insights/ripple-powered-instant-payment-services-now-live-axis-bank-rakbank-standard-chartered/

上のようにリップルをいち早く実用化した点に自信を持ち、ブロックチェーン技術に期待していることが伺えます。


今回のニュースで同銀行は現状インド・シンガポール間でしか行われていない送金を5ヶ国以上へ拡大すると発表しました。同銀行CEOのビル・ウィンターズ (Bill WInters)は第1期中間報告書の中で次のように述べました。

私達は国際送金を合理化するブロックチェーン技術を、2017年11月からシンガポール・インド間で世界初のリアルタイム送金システムとして用いています。我々はこの機能を2018年内に5ヶ国以上に拡大するつもりです。

Source: https://www.finextra.com/newsarticle/32048/standard-chartered-to-extend-use-of-ripplenet-to-more-countries


まだこの「5ヶ国」が具体的にどこなのか明示されていませんので、2018年はスタンダード・チャータード銀行の動向に注目しておく必要があるでしょう。


コインパートナーの見解

リップルは言わずと知れた送金に特化した暗号資産(仮想通貨)です。今回のスタンダード・チャータード銀行の発表はリップルの実用性を高め、信頼と認知度を向上させるので、価格が上昇する可能性は非常に高いと言えるでしょう。

また​、「5ヶ国」が具体的にどこなのか、という疑問もあると思いますが、コインパートナーとしては同銀行の顧客が多いアジアからいくつかの国が選ばれるのではないかと予想しています。金融システムが比較的発展しているアジアの国となれば、香港、台湾、中国、​日本、韓国あたりがまず濃厚でしょう。特にアジアの金融の中心ともいえる香港は、スタンダード・チャータードが香港ドルを発行するなどアジアの拠点的要素も強く、旧イギリス植民地なのでシンガポールやインドとも比較的結びつきが強いので、第1候補といえると思います。

2018年以内に発表されるとのことですが、これはリップラーにとっては好材料ですので発表の際にも価格は上昇すると考えられます。

リップルに関わる国際銀行の動きには2018年も目が離せません。


参考サイト: https://www.newsbtc.com/2018/0...